一覧へ戻る 平成15年04月10日 ビオチンとヒドロキシプロピルメチルセルロースの指定答申 - 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会の審議結果について-(別紙1) 本文(別紙1)ビオチンの使用基準 ビオチンは、保健機能食品以外の食品に使用してはならない。ビオチンの成分規格 ビオチン Biotin C10H16N2O3S 分子量 244.31 5-[(3aS,4S,6aR)-hexahydro-2-oxothieno[3,4-d]imidazol-4-yl]pentanoic acid[58-85-5]含 量 本品を乾燥したものは、ビオチン(C10H16N2O3S )98.0 % 以上を含む。性 状 本品は、白色の結晶又は結晶性の粉末で、におい及び味はない。確認試験 (1) 本品のエタノール溶液(1→10000) 5 ml に p -ジメチルアミノシンナムアルデヒド試液1 ml 及び硫酸 3 滴を加えて振り混ぜるとき、液は、だいだい~赤色を呈する。(2)本品を乾燥し、赤外吸収スペクトル測定法中の臭化カリウム錠剤法により測定するとき、3315 cm-1、1708 cm-1、1687 cm-1、1481 cm-1、1320 cm-1 及び 1274 cm-1 のそれぞれの付近に吸収を認める。 純度試験 (1) 比旋光度 [a]=+ 89 ~ + 93°(0.4g、希水酸化ナトリウム試液、20ml、乾燥物換算)(2) 溶状 無色、澄明(1.0g、0.5mol/l水酸化ナトリウム試液10ml) (3) 重金属 Pb として 10 μg/g 以下(2.0 g、第 2 法、比較液 鉛標準液 2.0 ml)(4) ヒ素 As2O3 として 2.8 μg/g 以下 本品 0.70 g をケルダールフラスコに入れ、硝酸 5 ml 及び 硫酸 2 ml を加えて、フラスコの口に小漏斗をのせ、白煙が発生するまで注意して加熱する。冷後、硝酸 2 ml ずつを 2 回加えて加熱し、更に過酸化水素2 ml ずつを数回加えて液が無色~微黄色となるまで加熱を続ける。冷後、飽和シュウ酸アンモニウム溶液 2 ml を加え、再び白煙が発生するまで加熱濃縮する。冷後、水を加えて 5ml とし、これを検液とし、装置 B を用いる方法により試験を行う。 (5) 類縁物質 本品 0.10 g を量り、アンモニア水(7 →100)を加えて溶かし、正確に 10 ml とし、検液とする。検液 1 ml を正確に量り、アンモニア水(7→100)を加えて正確に 500 ml とし、標準液とする。検液及び標準液 5μl につき、n -ブタノール/水/酢酸混液(5:2:1)を展開溶媒として薄層クロマトグラフィーを行うとき、赤色の単一スポットを認めるか、又は他のスポットを認めても標準液から得たスポットより濃くない。ただし、薄層板には、担体として薄層クロマトグラフィー用シリカゲルを使用し、展開溶媒の先端が約 10 cm の高さに上昇したとき展開をやめ、風乾し、更に 105℃で 30 分間乾燥した後、p -ジメチルアミノシンナムアルデヒドのエタノール溶液(1→500)と硫酸のエタノール溶液(1→50)の等容量混液を均等に噴霧する。 乾燥減量 0.50 % 以下(105℃、4 時間)強熱残分 0.10 % 以下定量法 本品を乾燥し、その約 0.25 g を精密に量り、0.1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液20 mlを正確に加えて溶かし、過量の水酸化ナトリウムを 0.1 mol/l 塩で滴定する(指示薬:フェノールフタレイン試液 2 滴) 。同様の方法で空試験を行う。0.1 mol/l 水酸化ナトリウム液 1 ml = 24.431 mg C10H16N2O3S 試薬・試液 p -ジメチルアミノシンナムアルデヒド試液: 4-ジメチルアミノシンナムアルデヒドのエタノール溶液(1→2000)10mlに、用時、酢酸1mlを加える。水酸化ナトリウム試液、0.5mol/l: 水酸化ナトリウム22gを水に溶かし、1000mlとする。ポリエチレン瓶に保存する。水酸化ナトリウム試液、希: 水酸化ナトリウム4.3gを新たに煮沸して冷却した水に溶かし、1000mlとする。用時調製する(0.1mol/l)。 一覧へ戻る