理事長ご挨拶
本財団は、「食品化学に関する研究に対する助成等を行うことにより、食品の安全性の確保を図り、もって国民の健康の保持増進に寄与すること」を目的に、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社及び同関係者の出捐により、平成6年(1994年)3月1日厚生大臣許可の財団法人三栄源食品化学研究振興財団として設立されました。平成15年(2003年)9月1日財団法人日本食品化学研究振興財団に名称変更した後、平成23年(2011年)4月1日新しい法律に基づき内閣総理大臣の認定を受けて、「公益財団法人」に移行いたしました。
食品産業が急速にグローバル化する中にあって、食品化学の分野における諸問題を国際的かつ長期的な視野で捉え、研究活動と技術開発を促進させることが我が国の食品産業が直面する大きな課題の一つであると考えております。とりわけ、食を取り巻く今日的かつ世界的な関心、すなわちフードテックに代表される技術の進歩、並びに食料の安定確保、食料廃棄の削減、環境負荷の低減等のSDGsの提示する目標への取り組みのうえからも、食品添加物、残留農薬、容器包装等の食品化学分野における一層の知見の獲得が重要となっています。
このような状況に鑑み、本財団は、食品添加物、残留農薬その他食品化学に関する研究および関連する学術活動への助成を通じて、食品の安全性の確保や新技術の開発など食品の新たな可能性を広げ、豊かで健康な食生活に貢献するとともに、次代の食文化の創造に寄与するために力を尽くしてまいります。今後とも、皆様の一層のご指導、ご協力を心からお願い申し上げます。
令和4年(2022年)4月
公益財団法人 日本食品化学研究振興財団
理 事 長 清 水 康 弘