食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件について
食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件(令和6年厚生労働省告示第51号)が本日告示され、食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号。以下「規格基準告示」という。)が改正されました。
改正の概要等については、下記のとおりですので、関係者への周知をお願いするとともに、その運用に遺漏がないようお取り計らいをお願いします。
記
第1 改正の概要
以下の品目について、食品中の残留基準値を設定又は改正したこと(別紙参照)。
農薬イプロジオン、農薬ジクロロメゾチアズ、農薬及び動物用医薬品シフルトリン、農薬シフルフェナミド、農薬ジメスルファゼット、農薬1,4-ジメチルナフタレン、農薬パラコート、農薬ピジフルメトフェン並びに農薬ブプロフェジン
第2 適用期日
1 規格基準告示の改正に伴う残留基準値の適用について
告示の日から適用すること。ただし、下表に掲げる食品の残留基準値は、告示の日から起算して1年を経過した日から適用すること。
<告示の日から起算して1年を経過した日から適用する食品の残留基準値>
農薬等 |
食品 |
イプロジオン |
米(玄米をいう。)、小麦、大麦、ライ麦、とうもろこし、そば、大豆、小豆類、えんどう、そら豆、らっかせい、その他の豆類、ばれいしょ、さといも類(やつがしらを含む。)、かんしょ、やまいも(長いもをいう。)、こんにゃくいも、その他のいも類、てんさい、さとうきび、だいこん類(ラディッシュを含む。)の根、だいこん類(ラディッシュを含む。)の葉、かぶ類の根、かぶ類の葉、西洋わさび、クレソン、はくさい、キャベツ、芽キャベツ、ケール、こまつな、チンゲンサイ、カリフラワー、ブロッコリー、ごぼう、サルシフィー、アーティチョーク、エンダイブ、しゅんぎく、たまねぎ、ねぎ(リーキを含む。)、にんにく、にら、アスパラガス、わけぎ、にんじん、パースニップ、パセリ、セロリ、その他のせり科野菜、なす、きゅうり(ガーキンを含む。)、かぼちゃ(スカッシュを含む。)、しろうり、すいか、すいか(果皮を含む。)、メロン類果実、メロン類果実(果皮を含む。)、まくわうり、まくわうり(果皮を含む。)、その他のうり科野菜、ほうれんそう、たけのこ、オクラ、しょうが、未成熟えんどう、未成熟いんげん、マッシュルーム、しいたけ、その他のきのこ類、その他の野菜、みかん、なつみかんの果実全体、レモン、オレンジ(ネーブルオレンジを含む。)、グレープフルーツ、ライム、その他のかんきつ類果実、りんご、日本なし、西洋なし、マルメロ、びわ、びわ(果梗(こう)を除き、果皮及び種子を含む。)、もも、もも(果皮及び種子を含む。)、すもも(プルーンを含む。)、うめ、いちご、ブルーベリー、クランベリー、ハックルベリー、その他のベリー類果実、かき、バナナ、キウィー、キウィー(果皮を含む。)、パパイヤ、アボカド、パイナップル、グアバ、マンゴー、パッションフルーツ、なつめやし、ひまわりの種子、ごまの種子、べにばなの種子、綿実、なたね、その他のオイルシード、ぎんなん、くり、ペカン、アーモンド、くるみ、その他のナッツ類、茶、コーヒー豆、カカオ豆、ホップ、その他のスパイス(種子、根及び根茎を除く。)、その他のハーブ、牛の筋肉、豚の筋肉、その他の陸棲(せい)、哺乳類に属する動物の筋肉、牛の脂肪、豚の脂肪、その他の陸棲(せい)哺乳類に属する動物の脂肪、牛の肝臓、豚の肝臓、その他の陸棲(せい)哺乳類に属する動物の肝臓、牛の腎臓、豚の腎臓、その他の陸棲(せい)哺乳類に属する動物の腎臓、牛の食用部分、豚の食用部分、その他の陸棲(せい)哺乳類に属する動物の食用部分、乳、鶏の筋肉、その他の家きんの筋肉、鶏の脂肪、その他の家きんの脂肪、鶏の肝臓、その他の家きんの肝臓、鶏の腎臓、その他の家きんの腎臓、鶏の食用部分、その他の家きんの食用部分、鶏の卵及びその他の家きんの卵 |
シフルトリン |
西洋わさび、りんご、日本なし及び西洋なし |
シフルフェナミド |
その他のなす科野菜及びぶどう |
パラコート |
米(玄米をいう。)、小麦、大麦、ライ麦、とうもろこし、そば、その他の穀類、らっかせい、ばれいしょ、さとうきび、カリフラワー、ブロッコリー、アーティチョーク、たまねぎ、ねぎ(リーキを含む。)、にんにく、にら、アスパラガス、わけぎ、その他のゆり科野菜、パセリ、セロリ、きゅうり(ガーキンを含む。)、かぼちゃ(スカッシュを含む。)、しろうり、すいか、すいか(果皮を含む。)、メロン類果実、メロン類果実(果皮を含む。)、まくわうり、まくわうり(果皮を含む。)、その他のうり科野菜、たけのこ、しょうが、未成熟えんどう、未成熟いんげん、えだまめ、マッシュルーム、しいたけ、その他のきのこ類、みかん、みかん(外果皮を含む。)、なつみかんの果実全体、レモン、オレンジ(ネーブルオレンジを含む。)、グレープフルーツ、ライム、その他のかんきつ類果実、りんご、日本なし、西洋なし、マルメロ、びわ、びわ(果梗(こう)を除き、果皮及び種子を含む。)、もも、もも(果皮及び種子を含む。)、ネクタリン、あんず(アプリコットを含む。)、すもも(プルーンを含む。)、うめ、おうとう(チェリーを含む。)、いちご、ラズベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、クランベリー、ハックルベリー、その他のベリー類果実、ぶどう、かき、バナナ、キウィー、キウィー(果皮を含む。)、パパイヤ、アボカド、パイナップル、グアバ、マンゴー、パッションフルーツ、なつめやし、その他の果実、ごまの種子、べにばなの種子、なたね、その他のオイルシード、茶、コーヒー豆、カカオ豆、ホップ、その他のスパイス、豚の筋肉、牛の脂肪、豚の脂肪、その他の陸棲(せい)哺乳類に属する動物の脂肪、豚の肝臓、豚の腎臓、豚の食用部分、鶏の筋肉、その他の家きんの筋肉、鶏の脂肪、その他の家きんの脂肪、鶏の肝臓、その他の家きんの肝臓、鶏の腎臓、その他の家きんの腎臓、鶏の食用部分、その他の家きんの食用部分及び綿実油(食用植物油脂の日本農林規格に規定する精製綿実油、綿実サラダ油及びこれらと同等以上の規格を有すると認められる食用油に限る。) |
ピジフルメトフェン |
乳 |
ブプロフェジン |
マルメロ、その他のハーブ、牛の肝臓、豚の肝臓、その他の陸棲(せい)哺乳類に属する動物の肝臓、牛の食用部分、豚の食用部分及びその他の陸棲(せい)哺乳類に属する動物の食用部分 |
2 規制対象について
告示の日から起算して1年を経過した日から改正後の残留基準値が適用される農薬等のうち、「第3 運用上の注意」1において、残留の規制対象を変更することと示しているものについては、規制対象の変更についても同日から適用すること。
第3 運用上の注意
1 残留基準値関係
⑴ 別紙のうち残留基準値欄が空欄になっている食品及び表中にない食品については、一律基準(0.01 ppm)を適用すること。
⑵-① 今回残留基準値を設定する「イプロジオン」の規制対象は、イプロジオンのみとすること。なお、改正前の残留の規制対象は、イプロジオン及びN-(3,5-ジクロロフェニル)-3-イソプロピル-2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-カルボキサミドの和であること。
⑵-② 「その他のスパイス(種子、根及び根茎を除く。)」、「乾燥させたその他のスパイス(種子に限る。)」及び「乾燥させたその他のスパイス(根又は根茎に限る。)」に設定されているイプロジオンの残留基準値については、現行の残留基準値を削除し、「その他のスパイス」として残留基準値を設定すること。
⑶ 今回残留基準値を設定する「ジクロロメゾチアズ」の規制対象は、ジクロロメゾチアズのみとすること。なお、今回新たに規格基準告示に残留基準値を設定するものであること。
⑷ 今回残留基準値を設定する「シフルトリン」の規制対象は、シフルトリン(各異性体の和)のみとすること。なお、今回の改正に当たり、残留の規制対象に変更はないこと。
⑸ 今回残留基準値を設定する「シフルフェナミド」の規制対象は、シフルフェナミドのみとすること。なお、今回の改正に当たり、残留の規制対象に変更はないこと。
⑹ 今回残留基準値を設定する「ジメスルファゼット」の規制対象は、ジメスルファゼットのみとすること。なお、今回新たに規格基準告示に残留基準値を設定するものであること。
⑺ 今回残留基準値を設定する「1,4-ジメチルナフタレン」の規制対象は、1,4-ジメチルナフタレンのみとすること。なお、今回新たに規格基準告示に残留基準値を設定するものであること。
⑻-① 今回残留基準値を設定する「パラコート」の規制対象は、パラコート(パラコートイオン)のみとすること。なお、改正前の残留の規制対象は、パラコート(パラコートジクロリド)のみであること。
⑻-② 「ひまわり油(食用植物油脂の日本農林規格に規定する食用ひまわり油及びこれと同等以上の規格を有すると認められる食用油に限る。)」及び「ひまわり油(食用植物油脂の日本農林規格に規定する食用ひまわり油及びこれと同等以上の規格を有すると認められる食用油を除く。)」に設定されているパラコートの残留基準値については、現行の残留基準値を削除すること。なお、「ひまわり油(食用植物油脂の日本農林規格に規定する食用ひまわり油及びこれと同等以上の規格を有すると認められる食用油に限る。)」及び「ひまわり油(食用植物油脂の日本農林規格に規定する食用ひまわり油及びこれと同等以上の規格を有すると認められる食用油を除く。)」で農薬が検出された場合には、当該加工品の加工工程を考慮して、原材料中の濃度に換算し、当該原材料たる食品の残留基準値への適・不適を確認すること。
⑻-③ 「綿実油(食用植物油脂の日本農林規格に規定する精製綿実油、綿実サラダ油及びこれらと同等以上の規格を有すると認められる食用油に限る。)」に設定されているパラコートの残留基準値については、現行の残留基準値を削除すること。なお、「綿実油(食用植物油脂の日本農林規格に規定する精製綿実油、綿実サラダ油及びこれらと同等以上の規格を有すると認められる食用油に限る。)」で農薬が検出された場合には、当該加工品の加工工程を考慮して、原材料中の濃度に換算し、当該原材料たる食品の残留基準値への適・不適を確認すること。
⑼ 今回残留基準値を設定する「ピジフルメトフェン」の規制対象は、ピジフルメトフェンのみとすること。なお、今回の改正に当たり、残留の規制対象に変更はないこと。
⑽ 今回残留基準値を設定する「ブプロフェジン」の規制対象は、ブプロフェジンのみとすること。なお、今回の改正に当たり、残留の規制対象に変更はないこと。
2 その他
⑴ 今般の残留基準値の設定に併せ、今後、農林水産省において、農薬取締法(昭和23年法律第82号)に基づき、農薬ジクロロメゾチアズ、農薬ジメスルファゼット及び農薬ピジフルメトフェンに係る新規農薬登録並びに農薬イプロジオン、農薬シフルフェナミド及び農薬ブプロフェジンに係る適用拡大のための変更登録が行われる予定であること。
⑵ 「すいか」、「メロン類果実」、「まくわうり」、「みかん」、「びわ」、「もも」及び「キウィー」に設定されている残留基準値について現行の残留基準値を削除する場合並びに残留基準値を設定又は改正する農薬等であって、「すいか」、「メロン類果実」、「まくわうり」、「みかん」、「びわ」、「もも」及び「キウィー」に残留基準値を設定しない場合、別に規定する場合を除き、「すいか(果皮を含む。)」、「メロン類果実(果皮を含む。)」、「まくわうり(果皮を含む。)」、「みかん(外果皮を含む。)」、「びわ(果梗(こう)を除き、果皮及び種子を含む。)」、「もも(果皮及び種子を含む。)」及び「キウィー(果皮を含む。)」としてそれぞれ一律基準(0.01 ppm)を適用すること。
【健生発0304第1号】施行通知(イプロジオン等)