食品衛生法施行規則の一部を改正する省令及び食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件について
食品衛生法施行規則の一部を改正する省令(令和3年厚生労働省令第3号)及び食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件(令和3年厚生労働省告示第12号)が本日公布又は告示され、食品衛生法施行規則(昭和23年厚生省令第23号。以下「省令」という。)及び食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号。以下「規格基準告示」という。)の一部がそれぞれ改正されました。
改正の概要等については、下記のとおりですので、関係者への周知をお願いするとともに、その運用に遺漏がないようお取り計らいをお願いします。
記
第1 改正の概要
1 省令関係
食品衛生法(昭和22年法律第233号。以下「法」という。)第12条の規定に基づき、亜硫酸水素アンモニウム水、キチングルカン、DL-酒石酸カリウム及びビニルイミダゾール・ビニルピロリドン共重合体(以下「指定4品目」という。)を省令別表第1に追加したこと。
2 規格基準告示関係
法第13条第1項の規定に基づき、指定4品目について添加物の規格基準を設定したこと。それらに伴い、第2 添加物のC 試薬・試液等の改正を行ったこと。
第2 施行期日及び適用期日
公布日及び告示日からとする。
第3 運用上の注意
1 使用基準関係
(1)指定4品目に共通の事項について
指定4品目の使用に当たっては、使用基準を遵守するとともに、適切な製造工程管理を行い、食品中で目的とする効果を得る上で必要とされる量を超えないものとすること。
指定4品目の使用基準にいうぶどう酒とは、酒税法(昭和28年法律第6号)第3条第13号に規定する果実酒又は同条第14号に規定する甘味果実酒に該当し、ぶどうを主原料とするものであること。
(2)亜硫酸水素アンモニウム水について
亜硫酸水素アンモニウム水がぶどう酒を濃縮したものに使用される場合、「ぶどう酒1Lにつき0.2g以下でなければならない」との使用基準は希釈後の容量として適用されるものであること。
亜硫酸水素アンモニウム水を亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、二酸化硫黄、ピロ亜硫酸カリウム又はピロ亜硫酸ナトリウムと併用する場合にあっては、二酸化硫黄として、基準値以上残存しないように使用しなければならないこと。
(3)キチングルカンについて
使用基準中の「最終食品」とは、飲用に供する最終食品としてのぶどう酒をいうものであること。
キチングルカンがぶどう酒を濃縮したものに使用される場合、使用基準は希釈後の容量として適用されるものであること。
キチングルカンは製造用剤(清澄剤、重金属及び汚染物質の除去)として使用されるものであり、最終食品の完成前にこれを除去しなければならないこと。
(4)ビニルイミダゾール・ビニルピロリドン共重合体について
使用基準中の「最終食品」とは、飲用に供する最終食品としてのぶどう酒をいうものであること。
ビニルイミダゾール・ビニルピロリドン共重合体がぶどう酒を濃縮したものに使用される場合、使用基準は希釈後の容量として適用されるものであること。
ビニルイミダゾール・ビニルピロリドン共重合体は製造用剤(清澄剤、重金属の除去)として使用されるものであり、最終食品の完成前にこれを除去しなければならないこと。
2 成分規格関係
DL-酒石酸カリウムの保存基準にいう気密容器とは、通常の取扱い又は貯蔵の間に固形又は液状の異物が侵入せず、内容物の損失、風解、潮解又は蒸発を防ぐことができる容器をいうこと。また、気密容器の代わりに密封容器を用いることができること。
令和3年1月15日付け生食発0115第1号.pdf