食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件及び食品衛生法第11条第3項の規定により人の健康を損なうおそれのないことが明らかであるものとして厚生労働大臣が定める物質の一部を改正する件について
食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件(平成30年厚生労働省告示第366号)及び食品衛生法第11条第3項の規定により人の健康を損なうおそれのないことが明らかであるものとして厚生労働大臣が定める物質の一部を改正する件(平成30年厚生労働省告示第367号)が本日告示され、これにより食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示370号。以下「規格基準告示」という。)の一部及び食品衛生法第11条第3項の規定により人の健康を損なうおそれのないことが明らかであるものとして厚生労働大臣が定める物質(平成17年厚生労働省告示第498号。以下「対象外物質告示」という。)の一部が改正されました。
改正の概要等については、下記のとおりですので、関係者への周知をお願いするとともに、その運用に遺漏がないようお取り計らいをお願いします。
記
第1 改正の概要
1 規格基準告示関係
食品衛生法(昭和22年法律第233号。以下「法」という。)第11条第1項の規定に基づき、規格基準告示に規定する、農薬アセフェート、農薬アミスルブロム、農薬シアゾファミド、動物用医薬品ジシクラニル、動物用医薬品及び飼料添加物センデュラマイシン、農薬ビシクロピロン、農薬ピフルブミド並びに農薬メタミドホスについて、食品中の残留基準値を設定したこと。
2 対象外物質告示関係
法第11条第3項の規定に基づき、対象外物質に、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプンを追加したこと。
第2 適用期日
告示日から適用すること。ただし、下表の農薬等ごとに掲げる食品の残 留基準値については、告示日から6月以内に限り、なお従前の例によること。
農薬等 |
食品 |
アセフェート |
とうもろこし、大豆、小豆類、そら豆、らっかせい、その他の豆類、ばれいしょ、だいこん類の根、だいこん類の葉、かぶ類の根、かぶ類の葉、西洋わさび、クレソン、はくさい、キャベツ、芽キャベツ、ケール、こまつな、きょうな、チンゲンサイ、カリフラワー、ブロッコリー、その他のあぶらな科野菜、チコリ、エンダイブ、しゅんぎく、レタス、その他のきく科野菜、たまねぎ、ねぎ、にんにく、にら、わけぎ、その他のゆり科野菜、パセリ、セロリ、みつば、その他のせり科野菜、トマト、ピーマン、なす、その他のなす科野菜、きゅうり、かぼちゃ、しろうり、すいか、メロン類果実、まくわうり、その他のうり科野菜、ほうれんそう、たけのこ、オクラ、しょうが、未成熟えんどう、マッシュルーム、しいたけ、その他のきのこ類、その他の野菜、みかん、なつみかんの果実全体、レモン、オレンジ、グレープフルーツ、ライム、その他のかんきつ類果実、ぶどう、かき、バナナ、その他の果実、綿実、その他のナッツ類、茶、その他のスパイス、その他のハーブ、牛の脂肪、豚の脂肪、その他の陸棲哺乳類に属する動物の脂肪及び乳 |
センデュラマイシン |
鶏の筋肉、その他の家きんの筋肉、鶏の脂肪、その他の家きんの脂肪、その他の家きんの肝臓、その他の家きんの腎臓及びその他の家きんの食用部分 |
メタミドホス |
そら豆、らっかせい、その他の豆類、ばれいしょ、やまいも、てんさい、だいこん類の根、だいこん類の葉、かぶ類の根、かぶ類の葉、西洋わさび、クレソン、はくさい、キャベツ、芽キャベツ、ケール、こまつな、きょうな、カリフラワー、ブロッコリー、その他のあぶらな科野菜、ごぼう、チコリ、エンダイブ、しゅんぎく、レタス、その他のきく科野菜、たまねぎ、ねぎ、にんにく、にら、わけぎ、その他のゆり科野菜、パセリ、セロリ、みつば、その他のせり科野菜、トマト、ピーマン、なす、その他のなす科野菜、きゅうり、かぼちゃ、しろうり、すいか、メロン類果実、まくわうり、その他のうり科野菜、ほうれんそう、たけのこ、未成熟えんどう、えだまめ、マッシュルーム、しいたけ、その他のきのこ類、その他の野菜、みかん、なつみかんの果実全体、レモン、オレンジ、グレープフルーツ、ライム、その他のかんきつ類果実、りんご、日本なし、西洋なし、マルメロ、びわ、もも、あんず、すもも、クランベリー、ぶどう、かき、バナナ、なたね、その他のナッツ類、茶、ホップ、その他のスパイス、その他のハーブ、牛の脂肪、豚の脂肪、その他の陸棲哺乳類に属する動物の脂肪、乳、鶏の脂肪及びその他の家きんの脂肪 |
第3 運用上の注意
1 残留基準値関係
⑴ 残留基準値の欄に記載のない食品及び表中にない食品については、一律基準(0.01ppm)が適用される。ただし、センデュラマイシンについては、規格基準告示第1 食品の部A 食品一般の成分規格の1に規定する抗生物質に該当することから、残留基準値の欄に記載のない食品及び表中にない食品については、当該物質を含有するものであってはならない。
⑵ 今回残留基準値を設定するアセフェートとは、アセフェートのみとする。今回の改正に当たり、残留の規制対象に変更はない。
⑶ サンショウの果実及び乾燥させたその他のスパイス(サンショウの果実を除く。)に設定されているアセフェートの残留基準値については、これらの基準値を統合して「その他のスパイス」として残留基準値を設定する。
⑷ 今回残留基準値を設定するアミスルブロムとは、アミスルブロムのみとする。今回の改正に当たり、残留の規制対象に変更はない。
⑸ 今回残留基準値を設定するシアゾファミドとは、シアゾファミドのみとする。今回の改正に当たり、残留の規制対象に変更はない。
⑹ 今回残留基準値を設定するジシクラニルとは、ジシクラニルのみとする。今回の改正に当たり、残留の規制対象に変更はない。
⑺ 今回残留基準値を設定するセンデュラマイシンとは、センデュラマイシンのみとする。今回の改正に当たり、残留の規制対象に変更はない。
⑻ 今回残留基準値を設定するビシクロピロンとは、ビシクロピロン、代謝物B【2-(2-メトキシ-エトキシメチル)-6-トリフルオロメチル-ニコチン酸】(加水分解により代謝物Bに変換される代謝物を含む。)をビシクロピロンに換算したもの及び代謝物K【2-(2-ヒドロキシ-エトキシメチル)-6-トリフルオロメチル-ニコチン酸】(加水分解により代謝物Kに変換される代謝物を含む。)をビシクロピロンに換算したものの和とする。今回の改正に当たり、残留の規制対象に変更はない。
⑼ 今回残留基準値を設定するピフルブミドとは、ピフルブミド及び代謝物B【3'-イソブチル-1,3,5-トリメチル-4'-[2,2,2-トリフルオロ-1-メトキシ-1-(トリフルオロメチル)エチル]ピラゾール-4-カルボキサニリド】をピフルブミドに換算したものの和とする。今回の改正に当たり、残留の規制対象に変更はない。
⑽ 今回残留基準値を設定するメタミドホスとは、アセフェート由来のメタミドホスを含めたものとする。今回の改正に当たり、残留の規制対象に変更はない。
⑾ サンショウの果実及び乾燥させたその他のスパイス(サンショウの果実を除く。)に設定されているメタミドホスの残留基準値については、これらの基準値を統合して「その他のスパイス」として残留基準値を設定する。
2 その他
法に基づく残留基準値の設定に併せ、農薬取締法(昭和23年法律第82号)に基づく農薬アミスルブロム、農薬シアゾファミド及び農薬ピフルブミドに係る適用拡大のための変更登録が、今後農林水産省において行われる予定であること。
【生食発1018第1号】施行通知(アセフェート等).pdf