通知

 

生食発0921第2号

平成30年09月21日

都道府県知事

保健所設置市長

特別区長

殿

厚生労働省大臣官房 生活衛生・食品安全審議官

 

 

食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件について

 

 食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件(平成30年厚生労働省告示第330号)が本日告示され、これにより食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号。以下「規格基準告示」という。)の一部が改正されました。
 改正の概要等については、下記のとおりですので、関係者への周知をお願いするとともに、その運用に遺漏がないようお取り計らいをお願いします。

第1 改正の概要
 1 食品衛生法(昭和22年法律第233号。以下「法」という。)第11条第1項の規定に基づき、規格基準告示に規定する、動物用医薬品オルビフロキサシン、動物用医薬品カナマイシン、農薬トリフルメゾピリム、農薬フルジオキソニル及び動物用医薬品メチルプレドニゾロンについて、食品中の残留基準値を設定したこと。
 2 法第11条第1項の規定に基づき、食品に残留する農薬等の成分である物質の試験法におけるカカオ豆の検体部位を改正したこと。
 3 法第11条第1項の規定に基づき、食品添加物としてのフルジオキソニルの使用基準を改正したこと。


第2 適用日
   告示日から適用すること。ただし、下表の農薬等ごとに掲げる食品の残留基準値については、告示日から6月以内に限り、なお従前の例によることとし、食品中に残留する農薬等の成分である物質の試験法によるカカオ豆の検体部位については、告示の日から6月以内に限り、なお従前の例によることができる。

農薬等 食品
カナマイシン 豚の筋肉、豚の脂肪、鶏の筋肉及び鶏の卵
フルジオキソニル 米及びにら

第3 運用上の注意
 1 残留基準値関係
  ⑴ 残留基準値の欄に記載のない食品及び表中にない食品については、一律基準(0.01ppm)が適用される。ただし、オルビフロキサシン及びカナマイシンについては、規格基準告示第1 食品の部A 食品一般の成分規格の1に規定する抗生物質又は化学的合成品たる抗菌性物質に該当することから、残留基準値の欄に記載のない食品及び表中にない食品については、当該物質を含有するものであってはならない。
  ⑵ 今回残留基準値を設定するオルビフロキサシンとは、オルビフロキサシンのみとする。今回の改正に当たり、残留の規制対象に変更はない。
  ⑶ 今回残留基準値を設定するカナマイシンとは、カナマイシンAとする。今回の改正に当たり、残留の規制対象に変更はない。
  ⑷ 今回残留基準値を設定するトリフルメゾピリムとは、トリフルメゾピリムのみとする。今回の改正に当たり、残留の規制対象に変更はない。
  ⑸ 今回残留基準値を設定するフルジオキソニルとは、農産物及び魚介類にあってはフルジオキソニルのみとし、畜産物にあってはフルジオキソニル及び酸化反応により代謝物K【2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-4-カルボン酸】に変換される代謝物をフルジオキソニルに換算したものの和とする。今回の改正に当たり、残留の規制対象に変更はない。
  ⑹ 今回フルジオキソニルについて残留基準値を設定した食品のうち、アボカド、パイナップル、パパイヤ、ばれいしょ及びマンゴーの検体部位については、本通知中2 添加物関係(1)の例によること。
  ⑺ 今回残留基準値を設定するメチルプレドニゾロンとは、メチルプレドニゾロンのみとする。今回の改正に当たり、残留の規制対象に変更はない。

 2 添加物関係
  ⑴ 使用基準関係
   1 フルジオキソニルの使用に当たっては、適切な製造工程管理を行い、食品中で目的とする効果を得る上で必要とされる量を超えないものとすること。
   2 今回フルジオキソニルについて使用基準を設定した食品のうち、パイナップルについては冠芽を除去した果実全体に、アボカド及びマンゴーについては種子を除去した果実全体に、パパイヤについては果実全体に、ばれいしょについては泥を水で軽く洗い落としたものに、それぞれ適用するものとすること。
  ⑵ 食品中の分析法について
    フルジオキソニルの食品中の分析法については、「食品に残留する農薬、飼料添加物又は動物用医薬品の成分である物質の試験法について」(平成17年1月24日付け食安発0124001号厚生労働省医薬食品局食品安全部長通知)を参照されたい。

  3 試験法関係
    検体から試験に用いる試料を採取するに当たっては、別に規定する場合を除き、「食品に残留する農薬、飼料添加物又は動物用医薬品の成分である物質の試験法について」(平成17年1月24日付け食安発0124001号厚生労働省医薬食品局食品安全部長通知)別添の第1章総則の4.試料採取に従うこと。
 カカオ豆の検体部位を原則として「外皮を除去したもの」に改正したことから、カカオ豆に残留基準値が設定されていない農薬等において、カカオ豆を試験する場合にあっても、外皮を除去した豆を試料とすること。なお、検体の調製にあたっては「「カカオ豆(外皮を含まない。)」の残留基準等の分析に係る検体の調製について」(平成24年8月20日付け食安基発0820第3号厚生労働省医薬食品局食品安全部基準審査課長通知。最終改正:平成30年9月21日付け薬生食基発0921第3号厚生労働省医薬・生活衛生局食品基準審査課長通知)を参考とすること。
 デルタメトリン及びトラロメトリンに係る試験を行う場合のカカオ豆の検体部位については、「食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件について」(平成30年7月13日付け生食発0713第2号厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官通知)の通知された日から起算して6月を超えないまでの期間に限り、「豆」とすること。

  4 その他
    法に基づく残留基準値の設定に併せ、農薬取締法(昭和23年法律第82号)に基づく農薬トリフルメゾピリムに係る新規農薬登録並びに農薬フルジオキソニルに係る適用拡大のための変更登録が、今後農林水産省において行われる予定であること。

【生食発0921第2号】オルビフロキサシン等.pdf

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