一覧へ戻る 生食発1006第1号 平成28年10月06日 各 都道府県知事 保健所設置市長 特別区長 殿 医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部長 食品衛生法施行規則の一部を改正する省令及び食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件について 食品衛生法施行規則の一部を改正する省令(平成28年厚生労働省令第160号)及び食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件(平成28年厚生労働省告示第363号)が本日公布され、これにより食品衛生法施行規則(昭和23年厚生省令第23号。以下「省令」という。)及び食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号。以下「告示」という。)の一部が改正されたところですが、改正の概要等は下記のとおりですので、その運用に遺漏のないよう配慮願います。 また、当該改正の概要等につき、関係者への周知方お願いします。 記 第1 改正の概要 1 省令関係 食品衛生法(昭和22年法律第233号。以下「法」という。)第10条の規定に基づき、オクタン酸、過酢酸、次亜臭素酸水及び1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸を省令別表第1に追加したこと。 2 告示関係 (1) 法第11条第1項の規定に基づき、オクタン酸、過酢酸製剤、次亜臭素酸水及び1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸の成分規格を設定し、試薬・試液等を改正したこと。また、同項の規定に基づき、オクタン酸、過酢酸、過酢酸製剤、次亜臭素酸水及び1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸の使用基準並びに過酢酸及び過酢酸製剤の製造基準を設定したこと。(2) 法第11条第1項の規定に基づき、亜塩素酸ナトリウムの使用基準を改正したこと。 第2 適用期日 1 省令関係 公布日から施行されるものであること。 2 告示関係 公布日から適用されるものであること。第3 運用上の注意 1 製造基準関係 過酢酸製剤については、「過酢酸又はそれぞれの成分規格に適合する酢酸、過酸化水素、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸若しくはオクタン酸を原料とし、過酢酸若しくは酢酸及び過酸化水素に1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸を混合したもの又はこれにオクタン酸を混合したものでなければならない」との製造基準が設定されたことから、これらの原料以外を添加して製造することは認められないこと。 2 使用基準関係 (1) 亜塩素酸ナトリウムの使用基準に「食肉及び食肉製品」を追加すること。 「食肉製品」とは、スライスハムやスライスベーコン等の食肉製品を製造するに当たってスライス処理する前の塊等も含まれるものであること。 (2) 亜塩素酸ナトリウム、オクタン酸、過酢酸、過酢酸製剤、次亜臭素酸水及び1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸の使用に当たっては、適切な製造工程管理を行い、食品中で目的とする効果を得る上で必要とされる量を超えないものとすること。 3 成分規格関係 今般、指定された次亜臭素酸水は、専用の機器を用い、1,3―ジブロモ―5,5―ジメチルヒダントインを水に溶解して調製される、次亜臭素酸を主成分とする水溶液であり、告示中第2 添加物のD 成分規格・保存基準各条に規定する次亜臭素酸水の定義に合致するものをいうこと。 4 その他 (1) 過酢酸製剤に含まれる過酸化水素の使用基準については、最終食品の完成前に過酸化水素を分解し、又は除去しなければならないが、食品中の過酸化水素の分析法については、本日別途発出された当部基準審査課長通知「食品中の食品添加物分析法の改正について」を参照されたいこと。(2) 次亜臭素酸水を自家消費にて使用する営業者にあっては、法第52条の規定に基づく添加物製造業の許可は要しないこと。(3) 「亜塩素酸ナトリウムの使用基準について」(平成25年12月20日付け厚生労働省医薬食品局食品安全部基準審査課・監視安全課事務連絡)は廃止すること。 第4 関係通知の改正 大量調理施設衛生管理マニュアル及び漬物の衛生規範をそれぞれ以下のとおり改正すること。 1 大量調理施設衛生管理マニュアル 大量調理施設衛生管理マニュアル(平成9年3月24日付け衛食第85号別添(最終改正:平成28年7月1日付け生食発0701第5号))のⅡ 重要管理事項の1.原材料の受入れ・下処理段階における管理の注2中、「亜塩素酸水(きのこ類を除く)、亜塩素酸ナトリウム溶液(生食用野菜に限る。)、次亜塩素酸水並びに食品添加物として使用できる有機酸溶液。」を「亜塩素酸水(きのこ類を除く)、亜塩素酸ナトリウム溶液(生食用野菜に限る。)、過酢酸製剤、次亜塩素酸水並びに食品添加物として使用できる有機酸溶液。これらを使用する場合、食品衛生法で規定する「食品、添加物等の規格基準」を遵守すること。」に、別添2の原材料等の保管管理マニュアルの1.野菜・果物の注4中、「亜塩素酸水(きのこ類を除く。)、亜塩素酸ナトリウム溶液(生食用野菜に限る。)、次亜塩素酸水並びに食品添加物として使用できる有機酸溶液。」を「亜塩素酸水(きのこ類を除く。)、亜塩素酸ナトリウム溶液(生食用野菜に限る。)、過酢酸製剤、次亜塩素酸水並びに食品添加物として使用できる有機酸溶液。これらを使用する場合、食品衛生法で規定する「食品、添加物等の規格基準」を遵守すること。」に、同じく2.魚介類、食肉類の注5中、「亜塩素酸水、次亜塩素酸水」を「亜塩素酸水、亜塩素酸ナトリウム溶液(魚介類を除く。)、過酢酸製剤(魚介類を除く。)、次亜塩素酸水、次亜臭素酸水(魚介類を除く。)」に改めること。 2 漬物の衛生規範 漬物の衛生規範(昭和56年9月24日付け環食第214号別紙(最終改正:平成25年12月13日付け食安監発1213 第2号))の第5の1の(6)中、「飲用適の水を用いて流水で十分に洗浄し、」を「流水(食品製造用水として用いるもの。以下同じ。)で十分に洗浄し、」に、第5の1の(8)の①中、「亜塩素酸水(きのこ類を除く。)、次亜塩素酸水並びに食品添加物として使用できる有機酸溶液等で殺菌した後、飲用適の流水で十分すすぎ洗いすること。」を「亜塩素酸水(きのこ類を除く。)、過酢酸製剤、次亜塩素酸水並びに食品添加物として使用できる有機酸溶液等で殺菌した後、流水で十分すすぎ洗いすること。」に、第5の2の(6)の④中、「また、飲用適の水を用いた表面の凹凸部」を「また、表面の凹凸部」に改めること。 一覧へ戻る