食品に残留する農薬、飼料添加物又は動物用医薬品の成分 である物質の試験法に係る分析上の留意事項について
食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)の第1食品の部A 食品一般の成分規格の6 の(1)の表の第1欄に掲げる農薬、飼料添加物又は動物用医薬品(以下「農薬等」という。)の成分である物質の試験法(同表第3欄に「不検出」と定めているものに係るものを除く。)については、本日付け食安発第0124001 号厚生労働省医薬食品局食品安全部長通知をもって通知したところですが、別添のとおり食品に残留する農薬等の成分である物質の試験法に係る分析上の留意事項を取りまとめましたので、試験の実施に当たって参考にしてください。
なお、平成16年2月25日付け、平成16年7月6日付け、平成16年7月22日付け及び平成16年11月26日付け当課事務連絡は廃止します。
(別添)
食品に残留する農薬、飼料添加物及び動物用医薬品の成分である物質
の試験法に係る分析上の留意事項について
(1) 有機溶媒は市販の残留農薬分析用試薬を使用することができる。HPLC の移動相としては、高速液体クロマトグラフ用溶媒を使用することが望ましい。
(2) ミニカラムの一般名と代表的な商品名の例は別紙のとおりである。製品によって精製効果、目的物の吸着、溶出画分等が異なる場合がある。また、固相や管からの溶出物による測定妨害も考えられるので確認してから使用する。
(3) 残留農薬分析用に調製された市販試薬は、一般的には使用前に溶媒で洗浄する必要はない。
(4) 残留農薬分析用に調製されたカラムクロマトグラフィー用合成ケイ酸マグネシウムとして、フロリジルPR が市販されている。これを使用する場合にも使用前に130℃で活性化する必要がある。
(5) 残留動物用医薬品及び残留飼料添加物の試験法においては、 HPLC 及びLC/MS における試料溶液の注入量の目安を、内径 3.0 mm のカラムにおいて 10μl、内径 4.6 mm のカラムにおいて 20 μl とする。
(6) 残留動物用医薬品及び残留飼料添加物の試験法においては、 HPLC 及びLC/MS における移動相の流速の目安を、内径 3.0 mm のカラムにおいて 0.4ml/min、内径 4.6 mm のカラムにおいて 1.0 ml/min とし、使用するカラムの分離特性及びLC/MS の至適流速に応じて、移動相の流速及び組成比を調整する必要がある。
(7) HPLC におけるUV、DAD 又はFL の至適測定波長は、機器により異なることがあるので、使用する機器ごとに極大波長を確認してから測定する必要がある。
(8) LC/MS の主なイオンは、機器により異なることがあるので、使用する機器ごとに至適イオン化方法及び m/z を確認してから測定する必要がある。
別紙: 別紙H.17.01.24.pdf