通知

 

生衛発第642号

平成11年04月06日

 

 

食品、添加物等の規格基準の一部改正について

 
  
      
 

    生衛発第642号
平成11年4月6日

   都道府県知事
各  政令市長     殿
   特別区長 
 

厚生省生活衛生局長
  

  
食品、添加物等の規格基準の一部改正について
   

 食品、添加物等の規格基準(昭和34年12月厚生省告示第370号。以下「告示」という。)の一部が平成11年4月6日厚生省告示第116号をもって改正されたので、下記の事項に留意の上、その運用に遺憾のないようにされたい。
 

 
第1改正の要旨
  第2添加物の部が全面的に改正されたこと。
  
第2 改正の要点
  改正の主な内容は次のとおりであること。
       1、通則中の主な改正事項
(1)単位及び記号の記載において、重量キログラム(kgf)、水銀柱ミリメートル(mmHg)を削除し、ニュートン(N)、パスカル(Pa)、キロパスカル(kPa)、モル毎リツトル(mol/l)、ミリモル毎リツトル(mmol/l)を新たに加えた。
(2)「加熱した溶媒又は熱溶媒」の定義を新たに加えた。
(3)「微酸性、弱酸性、強酸性、微アルカリ性、弱アルカリ性、強アルカリ性」等の定義を新たに加えた。
(4) 溶解性に関する定義を新たに加えた。
  
2、一般試験法中の主な改正事項
(1)灰分及び酸不溶性灰分試験法、色価測定法、微生物限度試験法、比旋光度測定法、誘導結合プラズマ発光強度測定法を新た に加え、旋光度測定法を削除した。
(2)原子吸光度測定法、重金属試験法、水分測定法、赤外吸収スペクトル測定法、タール色素試験法、タール色素レーキ試験  法、鉛試験法、粘度測定法、比重測定法、ヒ素試験法等において所要の改正を行った。

3、成分規格中の確認試験に赤外吸収スペクトル測定法を用いて、従来の波数による規定ではなく、赤外吸収スペクトルのチャートを収載した。採用した品目は、次のとおりである。アスパルテーム、エチルバニリン、力ルナウバロウ、力ンデリラロウ、酢酸リナリル、シトラール、シンナムアルデヒド、微結晶セルロース、粉末セルロース、ヘキサン酸アリル、ヘプタン酸エチル、マルトール、リナロオール  
4、成分規格・保存基準各条中に、IUPAC等を参考にした化学名、CASナンバーを収載した。
  
5、成分規格中に用いられる有害試薬について、可能な範囲において、他の試薬に代替した。
  
6、既存添加物の規格設定
(1)次の品目1こついて新たに規格を設定した(60品目、3製剤)アミノ酸(13品目、3製剤)L‐アスパラギン、L‐アスパラギン酸、L‐アラニン、L‐アルギニン、L‐グルタミン、L‐シスチン、L‐セリン、L‐チロシン、L‐ヒスチジン、L‐ヒドロキシプロリン、L‐プロリン、L‐リシン、L‐ロイシン、L‐アラニン液、L‐プロリン液、L‐リシン液着色料(18品目)ウコン色素、カラメルⅠ、カラメルⅡ、カラメルⅢ、カラメルⅣ、クロロフイル、コチニール色素、デュナリエラカロテン、トウガラシ色素、ニンジンカロテン、パーム油力ロテン、ビートレッド、ブドウ果皮色素、ブラックカーラント色素、ベニコウジ色素、ベニバナ赤色素、ベニバナ黄色素、マリーゴルド色素増粘安定剤(13品目)アラビアガム、アルギン酸、ガテイガム、キサンタンガム、精製力ラギナン、加工ユーケマ藻類、力ラヤガム、力ロブビーンガム、グァーガム、ジェランガム、ダンマル樹脂、トラガントガム、ペクチン乳化剤(1品目)キラヤ抽出物酸化防止剤(2品目)d -α‐トコフェロール、ミックストコフェロール甘味料(1品目)タウマチンガムベース(4品目)力ルナウバロウ、力ンデリラロウ、シェラック、ミツロウ酵素(4品目)トリプシン、パパイン、ブロメライン、ペプシン製造用剤(4品目)β-シクロデキストリン、植物タンニン、微結晶セルロース、粉末セルロース既に規格が設定されていた既存添加物は、以下の12品目である。力オリン、カゼイン、活性炭、D-キシロース、ケイソウ土、植物レシチン、タルク、パーライト、分別レシチン、ヘキサン、卵黄レシチン、流動パラフイン今回の改訂で、規格が設定された既存添加物は、72品目3製剤となった。
  (2) 品目の定義ア 基原、製法等の記載は、既存添加物名簿の内容等に基づき記載。
イ ウコン色素、クロロフィル等については、安定化、標準化のため、乳糖、デキストリン、油脂が加えられていることが一般的であることなどから、乳糖等を含むものとして規格化。
(3)着色料における色価の設定着色料溶液の可視部での極大吸収波長における吸光度を測定する方法であって、天然色素は主色素以外に種々の成分が含まれていることなどから、含量の尺度として設定。
(4) 不純物の規格の設定重金属、鉛、ヒ素、微生物等について設定
7、製造基準において、香辛料抽出物等一部の添加物を対象として、アセトン、ヘキサン、メタノール等使用できる抽出溶剤の種類と残留基準を設定した。

8、使用基準において、ブチルヒドロキシアニソールの基準を改正するとともに、酢酸エチル、ジブチルヒドロキシトルエンの基準のうちブチルヒドロキシアニソールに関連する部分を改正した。
第3 適用期日
  公布の日から適用されるとされたこと。ただし、平成12年3月31日までに製造、加工又は輸入される添加物に係る第2添加物の部の適用については、なお、従前の例によることができるものとされたこと。

第4 運用上の注意
  添加物の製造、加工、輸入等本改正に係る事項について、関係業者に対して周知、徹底をされたいこと。特に、平成12年4月1日より、新規に規格が設定されたものについて、係る営業を営もうとするものは、添加物製造業の許可を受けなければならず、また、係る添加物の製造又は加工を行う営業者は、食品衛生管理者をおかなければならず、該当する事項については、適切な指導をされたいこと。 
    
   
     
  

      


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