食品衛生法施行規則（昭和23年厚生省令第23号。以下「省令」という。）及び食品、添加物等の規格基準（昭和34年12月厚生省告示第370号。以下「告示」という。）の一部がそれぞれ平成9年4月17日厚生省令第44号及び厚生省告示第104号をもって改正されたので、下記の事項に留意の上、その運用に遺憾のないようにされたい。

記

第1　改正の要旨
1　省令関係　食品衛生法（以下「法」という。）第6条の規定に基づき、省令別表第2が改正され、添加物としてキシリトールが指定されたこと。
2　告示関係（1）法第7条第1項の規定に基づき、キシリトールに成分規格が設定されたこと。
（2）添加物キシリトールの成分規格の設定に伴い、添加物の一般試験法及び試薬・試液等が次のように改正されたこと。
①　添加物の一般試験法の赤外吸収スペクトル測定法が改正されたこと。
②　試薬、標準液及び標準品にそれぞれL-アラビニトール等7品目、ニッケル標準液及びキシリトール標準品が追加されたこと。
③　試薬・試液等の項目として、新たに参照赤外吸収スペクトルの項が設けられたこと。（3）亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、二酸化硫黄、ピロ亜硫酸カリウム及びピロ亜硫酸ナトリウム（以下「亜硫酸塩等」という。）の使用基準が一部改正されたこと。
（4）エチレンジアミン四酢酸カルシウム二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム及びポリビニルポリピロリドンの成分規格の一部が改正されたこと。

第2　改正の要点
1　亜硫酸塩等の使用基準について　ディジョンマスタードに使用する場合にあっては、ディジョンマスタード1kgにつき、二酸化硫黄として、0.50g以上残存しないように使用しなければならないとされたこと。
2　炭酸カルシウムの使用基準について　チューインガムに対する使用量は、カルシウムとして、10%以下と改められたこと。

第3　施行期日
1　添加物の指定に係る省令の改正規定は、公布の日から施行されたこと。
2　キシリトールに係る成分規格の設定並びに亜硫酸塩等及び炭酸カルシウムに対する使用基準の改正に係る告示の改正規定は、公布の日から適用するとされたこと。

第4　運用上の注意
1　省令関係　キシリトール並びにこれを含む食品及び添加物製剤については、省令第5条の規定により添加物の表示を行うよう、関係業者に対して指導されたいこと。
2　告示関係　亜硫酸塩等に係る使用基準にいう「ディジョンマスタード」とは、黒ガラシ、和ガラシ等の種を粉砕、ろ過して得られた調整マスタードをいうものであること。