一覧へ戻る 環食化第31号 昭和56年06月10日 各 都道府県知事 政令市長 特別区長 環境衛生局 食品衛生法施行規則及び食品、添加物等の規格基準の一部改正について 食品衛生法施行規則(昭和23年厚生省令第23号)及び食品、添加物等の規格基準(昭和34年12月厚生省告示第370号)の一部がそれぞれ昭和56年6月10日厚生省令第42号及び厚生省告示第116号をもって別添のとおり改正されたので、次の諸点に留意の上、その運用に遺憾のないようにされたい。第1 改正の要点1 省令関係 (1) プロピレングリコールを品質保持剤として使用した食品にあっては、プロピレングリコール又は品質保持剤を含む旨の表示をしなければならないとされたこと。 (2) 施行期日 昭和57年6月1日から施行されることとされたこと。ただし施行の際、現に存する食品は、なお従前の例によることができること。 2 告示関係 (1) プロピレングリコールについて 近年、生めん等へのプロピレングリコールの添加量が増加してきたので、本品の使用基準が次のように定められたこと。 生めん 2%以下 ぎょうざ等の皮類 1.2%以下 いかくん製品 2%以下 その他の食品 0.6%以下 (2) 着色料について 天然着色料の野菜、食肉、鮮魚介類等の生鮮食品に対する使用が禁止され、これと同様にタール系着色料以外の合成着色料についても生鮮食品に対する使用が禁止されたこと。また銅クロロフィルの使用基準が、銅クロロフィリンナトリウムと同様にされたこと。 (3) アセトンについて アセトンを油脂の分別溶剤としても使用できることとされたこと。 (4) ピロリン酸第二鉄について ピロリン酸第二鉄について成分規格が新たに定められたこと。 (5) アセト酢酸エチル等について 次に掲げる添加物について成分規格の一部が改正されたこと。アセト酢酸エチル、イオン交換樹脂、エステルガム、塩化第二鉄、塩酸、D-キシロース、クエン酸鉄、クエン酸鉄アンモニウム、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、グルコノデルタラクトン、グルコン酸液、コハク酸クエン酸鉄ナトリウム、三二酸化鉄、次亜硫酸ナトリウム、第一リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム(無水)、二酸化炭素、乳酸、乳酸鉄、ピリドキシン塩酸塩、プロピレングリコール、ヘキサン、D-マンニット、焼アンモニウムミョウバン、焼ミョウバン、硫酸カルシウム、硫酸第一鉄(乾燥)、硫酸第一鉄(結晶)、dl-リンゴ酸、dl-リンゴ酸ナトリウム、リン酸一アンモニウム、リン酸二ナトリウム(結晶)、リン酸二ナトリウム(無水) (6) 試薬等について (5)の改正に伴い、試験に用いるシリカゲルの規格改正が行われ、また、試薬、試液、容量分析用標準溶液として、次の品月が追加されたこと。試薬......クロラミンT、ニュートラルレッド、ビス(1-フェニル-3-メチル-5-ピラゾロン)、1-フェニル-3-メチル-5-ピラゾロン、リン酸二ナトリウム(無水)、試液......クロラミンT試液、ニュートラルレッド・氷酢酸試液、ピリジン・ピラゾロン試液、メチルレッド・インジゴカルミン試液、リン酸緩衝液(ph6.8)容量分析用標準溶液......0.1 Nヨウ素溶液(次亜硫酸ナトリウム用) (7) 適用期日 アセトンの使用基準に関する告示の改正規定は昭和56年6月10日から適用されたこと。プロピレングリコール及び着色料の使用基準に関する告示の改正規定は昭和56年12月1日から適用されること。 ピロリン酸第二鉄、アセト酢酸エチル等の成分規格に関する告示の改正規定は昭和56年6月10日から適用されたこと。ただし、昭和56年8月31日までに製造されるものについてはなお従前の例によることができること。第2 運用上の注意1. プロピレングリコールが食品に対して0.6%を超えて使用される場合には、保湿性及び日持ち効果等の品質保持の目的で使用されていると考えられるので、0.6%を超えてプロピレングリコールが使用された食品には表示が義務づけられるものであること。2. プロピレングリコールの使用基準の遵守については先般の厚生省の実態調査の結果からみても、関係業者に対する十分な指導が不可欠であるので、基準が適用されるまでの間に、その内容の周知徹底を図る等、関係業者を十分に指導されたいこと。3. 今般、規制の対象となる天然着色料は、原則として、次のようなものであること。 (1) 通常食用に供しない動植物等を起源とする天然着色料については、その製品の形態にかかわらず着色の目的で使用されるもの。 (2) 通常食用に供するものを起源とする天然着色料については、水蒸気蒸留、溶剤抽出等の操作によって取り出された特定成分で着色の目的で使用されるもの。 別添 略 一覧へ戻る