瀬戸内海で採捕されたイガイより高濃度のディルドリンが検出され、食品衛生上問題となっていたところであるが、その後の調査により汚染はイガイに限定され、その摂食も特定地域に限られることが判明したので、これらの結果等を踏まえ、今般、関係府県に対し別添写のとおり通知したので御了知願いたい。
なお、イガイの採捕、摂食の実態のある都道府県等にあっては、汚染の有無の把握に努め、必要に応じ、別添通知に準じて適切な措置を講じられたい。
(別添) 瀬戸内海沿岸府県知事 殿
瀬戸内海で採捕されるイガイの取扱いについて
本年二月環境庁から昭和53年度及び昭和54年度に同庁が行つた生物指標環境汚染測定調査において、瀬戸内海小鳴門海峡付近で採捕したイガイから高濃度のディルドリンを検出したとの通報があり、水産庁とも協議し、更に綿密な調査を実施するなど汚染実態の把握に努めてきたところであるが、その後の水産庁等の調査では瀬戸内海の他の水域で採捕されたイガイにも汚染のあることが明らかになつた。
厚生省としては、これらの結果を踏まえ、学識経験者を交えこれが食品衛生上の取扱いについて検討を行つたところ、別添のとおりの評価を得たのでイガイのディルドリンに関する暫定的規制値を0.1ppmと定め、これを当面の行政上の指導指針として運用することとした。
ついては、貴職におかれても、関係部局間の連絡を密にし、暫定的規制値を超えるイガイが流通しないよう監視指導に特段の御配意をお願いする。
別添略
参考略