食品用塩化ビニル樹脂製容器包装(以下「塩ビ容器包装」という。)については,従来から重金属その他に関する規格(昭和48年6月厚生省告示第178号)を設定して,その品質を規制してきたところであるが,最近,樹脂中に塩化ビニル単量体(以下「塩ビモノマー」という。)が残留し,その残留量によっては食品中に溶出する場合があることが判明したため,関係業界に対して良質の塩ビ容器包装を製造するよう指導するとともに,国立衛生試験所において,塩ビモノマーの食品中への溶出等に関する研究を行ってきたところである。 これまでの実験の結果,塩ビモノマーが食品中へ溶出するおそれのない材質中の塩ビモノマー残留限度及び当該試験法が得られたため,当面下記により関係業者の指導方ご配慮願いたい。 なお,塩ビ容器包装製造業界においては,昨年末以降,食品中に塩ビモノマーが溶出するおそれのないものを製造販売し,さらに,本年10月15日以降,塩ビモノマーの残留限度lppm以下を自主規格とし,販売される塩ビ容器包装については,すべて,その材質に関する検査を実施するとともに既販売の塩ビ容器包装で自主規格に適合しないものについては回収措置を講じているところであるので念のため申添える。
記
1 今後,製造,販売される塩ビ容器包装及び食品製造業者が使用する塩ビ容器包装は,別添の試験に連合するものであること。 2 当面,次の食品への使用を目的とする塩ビ容器包装について重点的に指導すること。しょうゆ,ソース,酢,食用油,みりん及びマーガリン 別添〔省略〕 |