食品衛生法第10条に基づく添加物の指定及び同法第11条第1項に基づく 規格基準の設定に関する食品安全委員会への食品健康影響評価の依頼について
1. 本日、「2-エチル-3-メチルピラジン」、「ブタノール」及び「5-メチルキノキサリン」の3つの香料について、食品衛生法第10条に基づく添加物の指定並びに同法第11条第1項に基づく規格基準の設定に関する食品健康影響評価について、食品安全委員会に意見を求めましたのでお知らせします。
2. 厚生労働省では、平成14年7月の薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会における了承事項に従い、(1)FAO / WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)で国際的に安全性評価が終了し、一定の範囲内で安全性が確認されており、かつ、(2)米国及びEU諸国等で使用が広く認められているものについては、企業等からの要請を待つことなく、指定に向けた検討を開始する方針を示しています。この方針に従い、上記香料3品目について評価資料がまとまったことから、食品添加物指定等の検討を開始するに当たり、食品安全基本法に基づき、食品安全委員会に食品健康影響評価を依頼したものです。
3. 今後、食品安全委員会の意見を聴いた後に、薬事・食品衛生審議会において上記香料3品目の指定の可否及び規格基準の設定について検討することとしています。
〔参考〕
2-エチル-3-メチルピラジン
ナッツ様の加熱香気を有する成分であり、エビ等の食品に天然に含まれており、または加熱により生成する。欧米では、焼き菓子、アイスクリーム、肉製品、ソフトキャンディー、ゼリー、プリン、清涼飲料、アルコール飲料など様々な加工食品において香りを再現するために添加されている。
ブタノール
フルーツ様の香気を有する成分であり、果実等の食品に天然に含まれている。欧米では、清涼飲料、キャンディーなど様々な加工食品において香りを再現するために添加されている。
5-メチルキノキサリン
ロースト様の加熱香気を有する成分であり、コーヒーの香気成分として存在するなど、主に加熱により生成する。欧米では、アイスクリーム、肉製品、清涼飲料、ソフトキャンディーなど様々な加工食品において香りを再現するために添加されている。
※ 食品安全基本法
(委員会の意見の聴取) 第 二十四条 関係各大臣は、次に掲げる場合には、委員会の意見を聴かなければならない。ただし、委員会が第十一条第一項第一号に該当すると認める場合又は関係各大臣が同項第三号に該当すると認める場合は、この限りでない。 一 食品衛生法【中略】第六条に規定する人の健康を損なうおそれのない場合を定めようとするとき、同法第七条第一項(同法第二十九条第二項において準用する場合を含む。)若しくは同法第十条第一項(同法第二十九条第三項において準用する場合を含む。)の規定により基準若しくは規格を定めようとするとき、又は同法第十九条の十八第一項の規定により基準を定めようとするとき。