指定外添加物(フェロシアン化物、その他)に対する厚生労働省の対応
指定外添加物(フェロシアン化物、その他)に対する厚生労働省の対応について、平成14年7月12日厚生労働省より次のように発表された。
食塩に固結防止の目的で使用される食品添加物であるフェロシアン化物については、我が国では、食品衛生法第6条に基づく指定を受けておらず、これを含む食品は販売、使用等が禁止されている。
今般、中国から輸入された食塩に使われていることが判明した。
1.フェロシアン化物の安全性
食塩に使用されるフェロシアン化物は、国際的な専門家会議(JECFA:FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)で安全性が確認されており、また、米国、EU諸国等においてこれまで長く使用されてきており、安全性には問題はない。
2.現行規制と今後の対応
フェロシアン化物は、食品衛生法第6条に基づく指定を受けていないので、これを含む食品は、法令に違反している。今回の事例のように、国際的に汎用され、安全性が認められていながら、我が国の法制上形式的に違反となり、製品回収等で市場の混乱を招くことが今後とも予測される。
このため、以下のような是正措置をとることとする。
(1)今回のフェロシアン化物は、早急(7月中)に薬事・食品衛生審議会での審議を経て、食品添加物として指定する。
(参考) |
7月18日 |
薬事食品衛生審議会食品衛生分科会毒性・添加物合同部会 |
7月26日 |
薬事食品衛生審議会食品衛生分科会 |
(2)国際的に汎用され、安全性が確認されている食品添加物の中で、各国での使用実態から指定の必要性の高いと思われるものについては、指定の方向で検討する。
(3)食品添加物の安全性、以上のような措置、国民生活への影響を考慮して、フェロシアン化物を含む食塩を使用した加工食品については輸入・販売の規制はしない。ただし、食品添加物表示違反の疑いのある食塩そのものについては、指定までの間、輸入・販売の自粛を要請する。
※食塩に固結防止の目的で使用されたフェロシアン化物は、食品添加物表示の対象となるが、その食塩を使用した加工食品の場合にはこの限りでない。
厚生労働省食品保健部
石井 基準課長
担当:吉田(内線2489)
高谷 監視安全課長
担当:道野(内線2474)