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公益財団法人 日本食品化学研究振興財団
FDA 21CFR(仮和訳)

70  色素添加物
一般規定

§3   定義

§70.3 定義

(a) 「長官」(Secretary)とは、保健福祉長官 (Secretary of Health and Human Services) をいう。
(b) 「省」 (Department) とは、保健福祉省 (Department of Health and HumanServices) をいう。
(c) 「局長」 (Commissioner) とは、食品医薬品局長 (Commissioner of Food and Drugs)をいう。
(d) 「法」 (Act)とは、改正連邦食品医薬品化粧品法 (Federal Food, Drug, and Cosmetic Act (改正) をいう。
(e) 「色素認可部門」 (Color Certification Branch) とは、食品医薬品局 (Food and Drug Administration)に属し、食品安全応用栄養センター(Center for Food Safety and Applied Nutrition)内に設けられ、後述の認可手続きの細目に関する責任を負い認可を受ける色素添加物のサンプル検査も行う部門をいう。
(f)  「色素添加物」とは、法第 201節のもとに除外されているものを除き、染料、顔料、その他の合成ないし類似の方法により製造、もしくは中間的ないし最終的な性質変化の有無にかかわらず植物性、動物性、鉱物性等の原料から抽出、単離等の方法により誘導された物質、及び食品、医薬品又は化粧品もしくは人体又は人体の一部に対して添加もしくは施用されるに際して単独で、又は他の物質との反応によって) それを着色しうる物質をいう。食品、医薬品、又は化粧品の容器を着色しうる物質は、容器の通常の、もしくは当然予見しうる取り扱い方や使用法によって、容器の中身又は中身の一部に色素転着を引き起こすことが道理上予想できる場合を除いては、色素添加物ではない。他の食品と混合されてそれ自体の天然の色を着色するサクランボ、ピーマン、赤トウガラシ、チョコレート、オレンジジュース等の食品材料は「色素添加物」とはみなされない。但し、ビートジュー ス等の食用物質が、例えばピンクレモネード中に色素として意図的に使用される場合は、これは「色素添加物」である。法第 401節以下の規則により規定されている定義、同定規格により認可された食品材料は、当該定義、同定規格において着色目的のための使用を許可されたものとして特に挙げられている場合は「色素添加物」である。動物用飼料の材料で、その使用目的が当該動物の生物学的プロセスにより当該動物の肉、乳、又は卵を着色することにあるものは色素添加物であり、法令の規制から除外されない。この定義は、そのような材料が着色性以外にも栄養付加性等の機能を有する場合と有しない場合にかかわらず適用されるものとする。人体の着色のために使用される経口医薬品は「色素添加物」である。この Part の目的に関しては、「色」という用語は黒、白、及び中間灰色を含むが、包装資材からの転移物等の物質で肉眼上明らかな色を与えないものは「色素添加物」ではない。
(g) 他に法第 706節から除外されるべき「色素添加物」の定義に当てはまる物質に関しては、それが着色以外の単一の、又は複数の目的のためにだけ使用される (もしくは使用を意図されている) ことを前提として、その外観、価値、市場性、もしくは消費者受けに関する限りつけられる色が重要でないことが明らかであるような方法で使用されねばならない。 (当該物質の主たる目的が着色以外にあるということだけでは、除外を保証する条件としては不十分である。)
(h) 農薬や土壌又は植物栄養剤等の農業用化学物質に適用される免除規定は、その着色効果が、土壌生成物の生育等の自然生理学的過程に対して直接もしくは間接的に助長や遅延等の形で影響を及ぼすことによってのみ生ずるものである場合は、酵素作用等の自然生理学的過程によって上述の生成物の中で発色する色素に関してのみ適用される。当該の農薬や土壌又は植物栄養剤等の農業用化学物質それ自体が色素として作用するか、もしくはその成分として色素を含み、且つこの性質ゆえに当該土壌生成物を着色する場合は、これは「色素添加物」であって、除外対象とならない。
(i) 「安全」とは、当該色素添加物の本来の使用法によってはいかなる害も生じないはずであるということを十分確実に証明する有力な証拠が存在する場合をいう。
(j) 「原色素」という用語は、本章の Parts 73, 74, 81 に記載されている色素添加物をいい、レーキ類及び当該色素の規格で認められている物質を含む。
(k) 「混合物」という用語は、2種類以上の原色素どうし、もしくは1種類以上の原色素と1種類以上の希釈剤とを混合することにより製造される色素添加物をいう。
(l) 「レーキ」という用語は、吸着、共沈、もしくは簡単な混合工程で生成される材料どうしの結合を除く化学結合により基質上に施用される原色素をいう。
(m) 「希釈剤」という用語は、色素添加物混合物の成分のうち、それ自体は色素添加物でなく、食品、医薬品、もしくは化粧品の着色、もしくは人体の着色における当該混合物の使用を容易ならしめるためにその中に意図的に混ぜられたものをいう。希釈剤は食品、医薬品、もしくは化粧品中で、例えば甘味の添加、着香、乳化、もしくは安定化のような別の機能目的を果たしてもよいし、人体着色を目的とする物品の機能成分であってもよい。
(n) 「基質」という用語は、レーキ中の純色素を施用される物質をいう。
(o) 「純色素」という用語は、中間成分等の成分を除いた、もしくは色素添加物中に含まれている希釈剤や基質を除いた、色素添加物中に含まれる色素をいう。
(p) 「バッチ」という用語は、同定ずみの製造工程により製造された色素添加物もしくは色素添加物混合物の一定量をいい、当該量の認可を得るための単位として別に取り置かれ保存される。
(q) 「バッチナンバー」という用語は、バッチの認可を求める人物によってそのバッチに割り当てられた番号をいう。
(r) 「ロットナンバー」という用語は、食品医薬品局により、バッチに割り当てられた同定番号もしくは記号をいう。
(s) 「目及びその周辺」という用語は、眼窩上隆線と眼窩下隆線で囲まれた部分をいい、眉弓、眉弓下の皮膚、上下まぶた及びまつ毛、結膜嚢、眼球、及び眼窩下隆線周辺部の軟質疎性結合組織を含む。
(t) 「包装」という用語は、色素添加物もしくは色素添加物混合物が出荷もしくは配達のために収容されている直接容器をいう。
包装がさらに輸送用カートン等の保護容器に収容される場合は、当該容器は直接容器とはみなされないものとする。15パーセント未満の純色素を含有する家庭用色素添加物混合物の場合で、それぞれ3オンス以下の容量でそれぞれ異なる色素を入れた2個以上の容器が一そろいで流通する時には、当該の一そろいの容器を収容するための直接容器は、本section で定義された包装とみなすものとする。
(u) 法第 601(a)節における「ヘヤダイ」除外は、コールタール由来で複数の人に皮膚刺激を引き起こしたり、まつ毛や眉毛の染色に使用すると目が見えなくなることがある感作性を有する色素添加物、もしくはそれらを有するもしくは含有する毛染め用コールタールヘヤダイ類に適用される。この除外は、当該品目のラベルに法的警告と予備パッチテストについての注意事項が明示されていることを前提として認められる。この除外は、コールタール由来でないヘヤダイの着色成分には適用されないし、毛髪の色を変えるカラーシャンプー、リンス、毛髪染料、もしくは類似の二目的用化粧品中で湿潤剤、整髪剤、乳化剤等の成分として導入されることがある有毒性もしくは有害性の希釈剤にも適用されない。
(v) 「外用医薬品」及び「外用化粧品」という用語は、身体の外部にだけ施用され、粘膜でおおわれたくちびる等の身体表面には施用されない医薬品や化粧品をいう。
 
〔42 FR 15636, Mar. 22, 1977, 61 FR 14478, Apr. 2, 1996にて改正〕