公益財団法人
日本食品化学研究振興財団
FDA 21CFR(仮和訳)
73 認可検定免除の色素添加物のリスト
医薬品
§1298 フェロシアン化鉄アンモニウム
§73.1298 フェロシアン化鉄アンモニウム
(a) 同定。
(1) 色素添加物たるフェロシアン化鉄アンモニウムは、硫酸アンモニウムの存在下で硫酸第一鉄溶液とフェロシアン化鉄ナトリウム溶液を混合して生じる酸消化沈でん物を、酸性条件下で二クロム酸ナトリウムで酸化することによって得られる青色色素である。得られた酸化物はろ過して洗浄した後、乾燥される。本色素は主にフェロシアン化鉄アンモニウムと少量のフェロシアン化第二鉄及びフェロシアン化鉄ナトリウムから成る。
(2) フェロシアン化鉄アンモニウムで作られる医薬品用色素添加物(混合物)は、医薬品着色用色素添加物(混合物)への使用に適切であり、本subpartに安全であるものとして挙げた希釈剤に限り含有することができる。
(b) 規格。フェロシアン化鉄アンモニウムは下記の規格に適合するものとし、GMP(製造及び品質管理に関する基準)により回避することができる程度のもの以外の不純物を含有しないものとする。
シュウ酸もしくはその塩: 0.1パーセント以下。
水溶性物質:3パーセント以下。
水溶性シアン化物:10ppm 以下。
揮発性物質:4パーセント以下。
鉛 (Pbとして) :20ppm 以下。
ヒ素 (Asとして) :3ppm 以下。
ニッケル(Niとして) : 200ppm 以下。
コバルト (Coとして) : 200ppm 以下。
水銀 (Hgとして) :1ppm 以下。
全鉄(揮発性物質について補正ずみのFeとして):33パーセント以上39パーセント以下。
(c) 使用基準。フェロシアン化鉄アンモニウムはGMP(製造及び品質管理に関する基準)に適合する量で、目及びその周辺に使用されるものを含む外用医薬品の着色に安全に使用することができる。
(d) 表示要件。本色素添加物及びそれより調製され着色を唯一もしくは一部の目的とするいかなる混合物についても、そのラベルは本章の§70.25の要件に適合するものとする。
(e) 認可検定免除。本色素添加物の認可検定は公衆衛生の保護のために必要ではないので、そのバッチは法第721(c)節の認可検定要件から免除される。
[42 FR 38562, July. 29, 1977 (44 FR 28322, May. 15, 1979にて改正)]