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公益財団法人　日本食品化学研究振興財団
FDA 21CFR(仮和訳)

172　　食品に直接添加するために許可された食品添加物
多目的添加物

§836　　ポリソルベート60
§172.836 ポリソルベート60
　
食品添加物ポリソルベート60 (polyoxyethylene (20) sorbitan monostearate) は、無水ソルビトールのステアリン酸、及びパルミチン酸部分エステルのポリオキシエチレンエーテルと、関連化合物から成る混合物であり、下記の条件に従って食品に安全に使用できる。
(ａ) 本食品添加物はステアリン酸 (通常、関連脂肪酸、主としてパルミチン酸を含む) とソルビトールを反応させて、最高酸価10、最大含水量 0.2の生成物をつくり、これを酸化エチレンと反応させて生成する。
(ｂ) 本食品添加物は下記の規格に適合する。
　
けん化価 ………………………… 45−55
酸価 ………………………… ０−２
ヒドロキシル価 ………………………… 81−96
酸化エチレン含量 ………………………… 65−69.5％
　
(ｃ) 本品は下記の用途に使用する、または使用することを目的とする。
(１) 食用油ホイップドトッピングの乳化剤として、単独で、又は次のいずれかひとつ、あるいはその組合わせとともに使用する。
(ⅰ) ソルビタンモノステアレート
(ⅱ) ポリソルベート65
(ⅲ) ポリソルベート80
この場合の最大添加量は、重量比で完成食用油ポイップドトッピングの 0.4％以下とする。ソルビタンモノステアレートと組合わせる場合は、 0.4％を超えてもよい。但し、本添加物は重量比で完成食用油ホイップドトッピングの0.77％以下、ソルビタンモノステアレートは0.27％以下とする。
(２) ケーキ、及びケーキミックスの乳化剤として、単独で、又は次のいずれかひとつ、あるいはその組合わせとともに使用する。
(ⅰ) ポリソルベート65
(ⅱ) ソルビタンモノステアレート
単独で使用する場合、ポリソルベート60の最大添加量は乾燥重量換算でケーキ、又はケーキミックスの0.46％以下とする。ポリソルベート65、及び／又はソルビタンモノステアレートと組合わせる場合、本添加物は0.46％以下、ポリソルベート65は0.32％以下、ソルビタンモノステアレートは0.61％以下とし、如何なる組合わせでも、総量が乾燥重量換算でケーキ、又はケーキミックスの0.66％を超えてはならない。
(３) 乳化剤として、単独で、またはソルビタンモノステアレートと組合わせて、規格外菓子コーティング、および本章§163.123, 163.130, 163.135, 163.140, 163.145 および163.150 に規定される規格カカオ製品に下記の通り使用する。
(ⅰ) 単独で使用する場合重量比で、完成規格外菓子コーティング、又は規格カカオ製品の 0.5％以下で使用する。
(ⅱ) ソルビタンモノステアレートと組合わせる場合、ポリソルベート60が 0.5％以下、ソルビタンモノステアレートが１％以下であれば、どのような組合わせでもよい。但し、その総量が重量比で完成規格外菓子コーティング、又規格カカオ製品の１％を超えてはならない。
(４) 〔保留〕
(５) ケーキアイシング、及びケーキフィリングの乳化剤として、単独で、又は次のいずれかのひとつ、あるいはその組合わせとともに使用する。
(ⅰ) ポリソルベート65
(ⅱ) ソルビタンモノステアレート
単独で使用する場合、ポリソルベート60の最大使用量は重量比でケーキアイシング、及びケーキフィリングの0.46％以下とする。ポリソルベート65、及び／又はソルビタンモノステアレートと組合わせる場合、本添加物は0.46％以下、ポリソルベート65は0.32％以下、一ソルビタンモノステアレートは 0.7％以下とし、いかなる組合わせでも、重量比でケーキアイシング、又はケーキフィリングの１％を超えてはならない。
(６) 砂糖タイプ菓子コーティングの不透明度を増すために使用し、この場合の最大添加量は重量比で完成砂糖コーティングの２％以下とする。
(７) 規格外ドレッシュングの乳化剤として使用し、この場合の最大添加量は重量比で完成ドレッシングの 0.3％以下とする。
(８) 食品のショートニングおよび食用油の乳化剤として、単独、又はポリソルベート80と組合わせて下記の通りに使用する。ただし、法第 401節に基づく同定規格によって本添加物の使用が認められた場合。
(ⅰ) 単独で使用する場合、重量比で完成ショートニング、又は食用油の１％以下で使用する。
(ⅱ) ポリソルベート80と組合わせる場合、ポリソルベート60が１％以下、ポリソルベート80が１％以下であれば、どのような組合わせでもよい。但し、その総量が完成ショートニング、又は食用油の１％を超えてはならない。
(ⅲ) 本 sectionの paragraph(d)の要件に準拠する表示を行うのであれば、ショートニング、又は食用油のプレミックス濃縮物は本 sectionの paragraph(c)(8)(ⅰ)及び(ⅱ)に規定する１％限界を超えてもよい。
(９) コーヒー飲料のミルク、又はクリーム代替品として用いる固形の食用植物油／水エマルジョンの乳化剤として、単独、又はその次のいずれかひとつ、あるいは、その組合わせとともに使用する。
(ⅰ) ポリソルベート65
(ⅱ) ソルビタンモノステアレート
この場合の最大添加量は重量比で、完成食用植物油／水エマルジョンの 0.4％以下とする。
(１０) アルコールミックス飲料の製造時にアルコール飲料に添加する非アルコールミックスの起泡剤として、重量比で非アルコールミックスの 4.5％以下の量を使用する。
(１１) イーストでふくらませたベーカリー製品の練り粉調整剤として、重量比で使用小麦粉の 0.5％以下の量を使用する。
(１２) 生鮮果実、及び生鮮野菜の保護コーティング用の§172.886 に適合する白色鉱物油、及び／又は§172.886 に適合する石ろうの配合に際し乳化剤として、単独で、またはソルビタンモノステアレートと組合わせて使用する。この場合の使用量は目的とする効果を得るための必要最小量とする。
(１３) 人工甘味ゼラチンデザート、及び人工甘味ゼラチンデザートミックスの分散剤として、乾燥重量換算で 0.5％以下の量を使用する。
(１４) チョコレート風味のシロップの乳化剤として使用する。この場合、最大添加量は完成製品の0.05％を超えてはならない。
(１５) 天然着色料、及び人工着色料の界面活性剤、湿潤剤として、下記の食品に使用する。
(ⅰ) 粉末ソフトドリンクミックスに使用し、添加量は重量比でミックスの 4.5％以下とする。
(ⅱ) 砂糖をベースにしたゼラチンデザートミックスに使用し、添加量は重量比でミックスの 0.5％以下とする。
(ⅲ) 人工甘味ゼラチンデサートミックスに使用し、添加量は重量比でミックスの 3.6％以下とする。
(ⅳ) 砂糖をベースにしたプディングミックスに使用し、添加量は重量比でミックスの 0.5 ％以下とする。
(ⅴ) 人工甘味プディングミックスに使用し、添加量は重量比でミックスの 0.5％以下とする。
(16) アイスクリーム、冷凍カスタード、フルーツシャーベット、規格外冷凍デザートの乳化剤として、単独で、またはポリソルベート65及び/もしくはポリソルベート80と組み合わせて使用する。単独、組み合わせのいずれの場合においても、最大添加量は完成冷凍デザートの0.1%以下とする。
(ｄ) 本添加物の安全使用を確実にするために、法に要求される他の情報に加えて、
(１) 本添加物、及び中間プレミックスのラベルに下記の事項を明記すること。
(ⅰ) 添加物名
(ⅱ) 中間プレミックス中の本添加物の濃度、又は強度についての説明。
(２) ラベル、又は表示には、本 sectionの paragraph(c)に記載の制限に適合する最終製品を得るための適当な使用指針を明記すること。
　　
[42 FR 14491, Mar. 15, 1977, 43 FR 2871, Jan. 25, 1978にて改正; 45 FR 58836, Sept. 5, 1980; 46 FR 8466, Jan. 27, 1981; 64 FR 57976, Oct. 28, 1999]