公益財団法人
日本食品化学研究振興財団
FDA 21CFR(仮和訳)
133 チーズおよびチーズ関連食品
特定の規格チーズおよび関連製品の要件
§124 加熱処理パックチーズ食品
§133.124 加熱処理パックチーズ食品
(ａ) (１) 加熱処理パックチーズ食品は、本 sectionの paragraph (c)に明記されている任意チーズ材料のうち１種類以上を本 sectionの paragraph (d)に明記されている任意乳製品材料のうち１種類以上と、熱の助けを借りずに粉砕混合して均質な可塑性の固まりにすることにより調製される食品である。本 sectionの paragraph (e)に明記した任意材料、成分のうち１種類以上を使用することができる。
(２) 加熱処理パックチーズ食品に使用されるチーズはいずれも加熱殺菌乳から作られるか、もしくは粉砕される前に35°Ｆ以上の温度で60日間以上保持される。
(３) 加熱処理パックチーズ食品の水分含量は44パーセント以下であり、脂肪含量は23パーセント以上である。
(４) 水分および脂肪は、§133.5(a)、(b)、および(d)に定めた方法により測定される。但し、水分の測定に際しては、上記方法において定められている条件下で５時間乾燥して生じる重量減を水分重量とみなす。
(５) 本 sectionの paragraph (a)(1)により定められているチーズ材料、成分の重量は、完成加熱処理パック食品の重量の51パーセント以上を成す。
(６) ２品種のチーズで作られる加熱処理パックチーズ食品におけるそれぞれのチーズ品種の重量は両者の合計重量の25パーセント以上である。但し、ブルーチーズ、ニュワルド チーズ、ロックフォールチーズ、ゴルゴンゾラチーズ、もしくはリンバーガーチーズの重量は両者の合計重量の10パーセント以上である。３品種以上のチーズで作られる加熱処理パックチーズ食品におけるそれぞれのチーズ品種の重量は全部の合計重量の15パーセント以上である。但し、ブルーチーズ、ニュワルド チーズ、ロックフォールチーズ、ゴルゴンゾラチーズ、もしくはリンバーガーチーズの重量は全部の合計重量の５パーセント以上である。
これらの制限は、本 sectionの paragraph (h)(5)に明記されているような「アメリカ製チェダーチーズ」と呼ばれる混合物中のチェダーチーズ、ウオッシュド・カードチーズ、コルビーチーズ、およびグラニュラーチーズの量に対しては適用されない。上記混合物は、本section のparagraph (a), (b)の目的のためには、チーズの１品種であるものとみなされる。
(ｂ) 加熱処理パックチーズ食品は薫煙することができ、あるいは混合粉砕の前に、その製造原料たる単数もしくは複数のチーズを薫煙してもよい。あるいは、木煙を濃縮もしくは沈澱させることにより調製される物質を含んでもよい。
(ｃ) 本 sectionの paragraph (a)において言及されている任意チーズ材料は下記に挙げるものである。同一品種もしくは２品種以上から成る１種類以上のチーズ。但し、クリームチーズ、ヌシャーテルチーズ、コテージチーズ、クリーム状コテージチーズ、クックチーズ、および加工用スキムミルクチーズは使用されない。また、半硬質半脱脂チーズ、半脱脂スパイスチーズ、およびおろし用硬質チーズはチーズ材料として単独で、もしくは組み合わせて使用しなくてもよい。
(ｄ) 本 sectionの paragraph (a)において言及されている任意乳製品材料は下記に挙げるものである。クリーム、ミルク、スキムミルク、バターミルク、チーズホエー、上記のものから一部の水を除去したもの、無水乳脂肪、脱水クリーム、加工用スキムミルクチーズ、およびチーズホエー由来アルブミン。加熱処理パックチーズ食品に使用される任意乳製品材料はいずれも加熱殺菌されるか、あるいは加熱殺菌ずみの製品から作られる。
(ｅ) 本 sectionの paragraph (a)において言及されているその他の任意乳製品材料成分は下記に挙げるものである。
(１) 下記に挙げるもののうちの１種類もしくは２種類以上の混合物から成る酸性化剤。酢、乳酸、クエン酸、酢酸、およびリン酸。完成加熱処理パックチーズ食品のｐＨが 4.5以上となるような量で用いる。
(２) 水。
(３) 塩。
(４) 無害の人工着色料。
(５) 香辛料もしくは着香料。単独で、もしくは他の成分との組み合わせにより、いかなる熟成令もしくは品種のチーズの風味をも装うことのないもの。
(６) 下記のもののうち１種類もしくは２種類以上の混合物から成る甘味料。砂糖、デキストローズ、コーンシュガー、コーンシロップ、コーンシロップ固形物、グルコースシロップ、グルコースシロップ固形物、麦芽糖、麦芽シロップ、および加水分解乳糖。味付けに必要な量で使用する。
(７) 市販サイズの包装に入っている加熱処理パックチーズ食品は、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム、もしくはこれらの２種類以上を組み合わせたものから成る任意カビ抑制成分を、ソルビン酸として計算して重量比で 0.3パーセントを超えない量で含有することができ、あるいは、重量比で 0.3パーセント以下のプロピオン酸ナトリウム、プロピオン酸カルシウム、もしくはプロピオン酸ナトリウムとプロピオン酸カルシウムを組み合わせたものから成る任意カビ抑制成分を含有してもよい。
(８) 加熱処理パックチーズ食品の調製に際しては、グアーガムもしくはキサンタンガム、もしくは両方を使用することができるが、当該成分もしくは組み合わせの合計量は完成食品の重量の 0.3パーセントを超えない。上記任意成分のうちの一方もしくは両方が使用される場合には、本章の§172.810 の要件に適合するスルホコハク酸ジオクチルナトリウムを、重量比で当該の単数もしくは複数の成分の 0.5パーセントを超えない量で使用することができる。
(ｆ) 本食品の名称は「加熱処理パックチーズ食品」である。本食品の省略しない名称が、均一の大きさ、字体、および色の活字によりラベルの主要表示パネル上に表示されること。
いかなる材料、成分の名称を強調するいかなる語もしくは説明が、通常の購買条件下で見易いように明白にラベル上 (本 sectionの paragraph (h)に明記したような材料、成分表示の中でない) のどの場所に表示されるかを問わず、本食品の省略しない名称が、当該の語もしくは説明に使用されている活字と少なくとも同じ大きさの活字により、当該の語もしくは説明の直前もしくは直後に明白に表記されること。
(ｇ) 本食品の名称は、本章の§101.22に明記したように製品を特徴付けるいかなる着香料 (薫香料および木煙を濃縮もしくは沈澱させることにより調製される物質を含む) の表示、および製品を特徴付けるいかなる香辛料の表示をも含むこと。
(ｈ) 食品中で使用される材料（成分）の各々は、本章 part 101 および 130の該当する section により規定されるようにラベル上に表示されるものとする。但し、チェダ−チーズ、ウオッシュドカ−ドチ−ズ、コルビ−チ−ズ、グラニュラ−チ−ズ、もしくはこれらのうちの2種類以上のものの混合物を含有する場合には当該チ−ズもしくは混合物は、「アメリカ製チェダ−チ−ズ」と指定することができる。
[42 FR 14366, Mar. 15, 1977, 49 FR 10093, Mar.19,1984 で改正; 58 FR 2892, Jan. 6, 1993]