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公益財団法人 日本食品化学研究振興財団
FDA 21CFR(仮和訳)

133  チーズおよびチーズ関連食品
特定の規格チーズおよび関連製品の要件

§106  ブルーチーズ

§133.106 ブルーチーズ
 
(a) 概 説。
(1) ブルーチーズは、本 sectionの paragraph (a)(2)に述べた手順により、もしくは同じ物理的および化学的性質を有する完成チーズを製造するその他の手順により調製される食品である。本品は、アオカビ Penicillium roquefortiiがそのすみずみまで存在するということを特徴とする。§133.5 に述べた方法により測定して、最低乳脂肪含量は、重量比で固形物の50パーセントであり、最高水分含量は重量比で46パーセントである。使用される乳製品材料は加熱殺菌することができる。ブルーチーズは少なくとも60日間の熟成を経ている。
(2) 本 sectionの paragraph (b)(1)に明記した乳製品材料のうち1種類以上を均質化し、漂白し、加温してもよく、乳酸産生細菌培養物の作用に付す。本 sectionの paragraph (b)(2)に明記した凝固酵素のうち1種類以上を添加して、乳製品材料を半固形状の固まりに凝固させる。固まりをより小さな部分に切り分け、しばらく放置する。カードとホエーの混合物を、より一層の水切りができる型に入れる。カードが型に入っている間に、カビPenicillium roquefortii の胞子を添加する。水切りの間に、型を数回ひっくり返す。十分に水切りできたら、成形したカードを型から取り出し、乾燥塩もしくは塩水で塩処理する。次いで、成形したカードに通気孔を入れ、特有のカビの成長が始まるまで90ないし95パーセントの相対湿度で約50°Fの温度に保つ。貯蔵期間中は、望ましくない微生物の表面成長を排除するためにチーズの表面をこすり取ってもよい。全形チーズの表面に抗真菌剤を施用してもよい。本 sectionの paragraph (b)(3)に明記したその他の任意成分のうちの1種類以上をこの手順の間に添加してもよい。
(b) 任意材料、成分。 下記の安全かつ適当な材料、成分を使用することができる。
(1) 乳製品材料。 §133.3 に定義されているようなミルク、脱脂乳、もしくはクリーム。単独で、もしくは組み合わせて用いる。
(2) 凝固酵素。 レンネットおよびその他の動物、植物、もしくは微生物由来の凝固酵素の両方または一方。
(3) その他の任意成分。
(ⅰ) カードの天然黄色色素を中和するだけの量の青色もしくは緑色の色素。
(ⅱ) 乳製品材料の重量の0.02パーセント (無水塩化カルシウムとして計算) 以下の量の塩化カルシウム。凝固助剤として使用する。
(ⅲ) 動物、植物、もしくは微生物由来の酵素。保蔵もしくは風味の醸成に使用する。
(ⅳ) 抗真菌剤。 市販サイズの包装に入っているカットチーズもしくはスライスチーズの表面に、もしくは保蔵期間中のバルクチーズの表面に施用する。
(ⅴ) 乳製品材料を漂白するために使用される過酸化ベンゾイルもしくは過酸化ベンゾイルとカリウムミョウバン、硫酸カルシウム、および炭酸マグネシウムとの混合物。過酸化ベンゾイルの重量は、漂白されるミルクの重量の 0.002パーセント以下であり、単独で、もしくは組み合わせて使用されるカリウムミョウバン、硫酸カルシウム、および炭酸マグネシウムの量は、使用される過酸化ベンゾイルの重量の6倍以下である。ミルクがこのようにして漂白される場合には、漂白工程中に破壊されるビタミンAもしくはその前駆体を補うだけの量のビタミンAがカードに添加されるが、人工着色料は使用されない。
(ⅵ) 植物性の脂肪もしくは油。 水素添加されてもよい。外皮のコーティングとして使用する。
(c) 名称。 本食品の名称は「ブルーチーズ」である。
(d) ラベル表示。本食品中で使用される材料(成分)の各々は、本章 part 101 および 130の該当するsectionにより規定されるようにラベル上に表示するものとする。但し、(1) 動物、植物、もしくは微生物由来の酵素は「酵素」として表示することができ、(2) 乳製品材料は、 “milkfat and nonfat milk(乳脂肪および脱脂乳)"もしくは “nonfat milk and milkfat (脱脂乳および乳脂肪)"という用語を適宜に使用することにより、含有量の多いものから順に表示することができる。
 
〔48 FR 2742, Jan. 21, 1983, 54 FR 32052, Aug. 4, 1989; 58 FR 2892 Jan. 6,1993〕