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公益財団法人　日本食品化学研究振興財団
FDA 21CFR(仮和訳)

155　　缶詰野菜
特定の規格缶詰野菜の要件

§130　　缶詰コーン
§155.130 缶詰コーン
　
(ａ) 同定
(１) 定義。缶詰スイートコーンは、清潔でいたんでいないスイートコーンの穀粒を原料とし、水及びコーン粒に含まれるクリーム状成分を含む適切な包装充填液により包装された製品である。先端のキャップ(tip cap) は除去する。当該製品は本 sectionの paragraph (a)(2)に規定する任意の形態を取る本 sectionの paragraph (a)(3)に記述の任意材料、成分の１つもしくは２つ以上の組み合わせを含有することができる。当該食品は、容器に密封する前もしくは後に適正な方法によって加熱処理を行い、腐敗を防ぐ。
(２) 形態。本 sectionの paragraph (a)(1)に言及のある任意の形態とは、黄色 (ゴールデン) もしくは白色の多肉多汁スイートコーンより成り、以下のようなスイートコーンの特徴を備える Zea mays L.に合致する。
(ⅰ) 全粒もしくは実質的にほとんど全粒のカット粒から成る全粒 (whole kernel) もしくは全グレーン (whole grain)もしくはカット粒 (cut kernel) で、充填液により包装してあるもの。
(ⅱ) 全粒もしくは完全粒ではないカット粒より成るクリーム・スタイルでコーン粒から得られるクリーム状成分もしくはクリーム状となる他の液状物質や材料によって充填包装してあるもの。
(３) 任意材料、成分。以下の安全かつ適切な任意、成分を使用することができる。
(ⅰ) 塩。
(ⅱ) グルタミン酸ナトリウム。
(ⅲ) イノシン酸二ナトリウム。
(ⅳ) グアニル酸二ナトリウム。
(ⅴ) 加水分解植物蛋白。
(ⅵ) 自己分解イースト抽出物。
(ⅶ) 栄養性炭水化物甘味料。
(ⅷ) 香辛料。
(ⅸ) 着香料 (人工のものは除く) 。
(ⅹ) クエン酸。
(xi) 澱粉もしくはクリーム状コーン中の加工食用澱粉、但し滑らかさが必要な場合。
(xii) 調味量及びつけ合わせ。
(ａ) ハッカの葉。
(ｂ) アマトウガラシもしくはトウガラシもしくはその両方。いずれも甘いもしくは辛いものでもよいし、乾燥しているものも使用できる。もしくは他の野菜。但し重量で完成食品の15％以内とする。
(ｃ) レモン果汁もしくは濃縮レモン果汁。
(ｄ) 重量で完成食品の３％以上のバターもしくはマーガリン。バターもしくはマーガリンを添加する場合、乳化剤もしくは安定剤、或いはその両方を添加することができる。バターもしくはマーガリンを添加する場合、バターもしくはマーガリンによる色もしくは香りをまねた香辛料もしくは着香料は使用しない。
(４) 表示。当該食品の名称 “corn (コーン)” もしくは “sweet corn(スイートコーン)” もしくは “sugar corn(シュガーコーン)”とし、本章§101.22の規定の通り、製品を特徴付けている着香料の記述、及び製品を特徴付けている香辛料、調味料もしくは付け合わせの記述を含むものとする。例えば “With added spice (香辛料添加)”、“Seasoned with red peppers（トウガラシにより調味)”、 “Seasoned with butter( バターにより調味)”。当該食品の名称は以下を含むものとする。
(ⅰ) 本 sectionの paragraph (a)(2)に規定のコーン材料の任意形態。
(ⅱ) コーン材料が本 sectionの paragraph (a)(2)(ⅰ) に規定の通りであり、本 sectionの paragraph (b)(2)(ⅰ) に規定の方法によって求めた容器内の液体重量が正味重量の20％以下で容器を密閉した条件下で高度の真空にする場合、“vacuum pack (真空パック)” もしくは “vacuum packed (真空パックの)”という記述。
(ⅲ) 当該製品が白色コーンより成る場合のみ、使用色素種類。
(ⅳ) 当該製品が白色コーンより成る場合のみ、使用色素種類。
(５) ラベル表示。本食品中に使用の、材料、成分の各々は、本章part101 および 130の該当するsectionに規定するように、ラベル上に表示するするものとする。
(ｂ) 品質。
(１) 缶詰コーンの品質基準は以下の通り。
(ⅰ) 本 sectionの paragraph (b)(2)に規定の方法にてテストを行った場合、缶詰全粒コーン (本 sectionの paragraphａ２ (ⅰ))中に、
(ａ) 水切り重量 400ｇ (14オンス) 当り茶色もしくは黒色に変色した粒もしくは粒片が７個を超えないこと。
(ｂ) 水切り重量 400ｇ (14オンス) 当り穂軸片が１cm３ を超えないこと。
(ｃ) 水切り重量 400ｇ (14オンス) 当り皮が７cm２ (1.1平方インチ) を超えないこと。
(ｄ) 水切り重量28ｇ (１オンス) 当りトウモロコシの毛が 180mm (７インチ) を超えないこと。
(ⅱ) 本 sectionの paragraph (b)(3)に規定の方法にてテストを行った場合、缶詰クリーム
状スイートコーン (本 sectionの paragraph (a)(2)(ⅱ))中に、
(ａ) 正味重量 600ｇ (21.4オンス) 当り茶色もしくは黒色に変色した粒もしくは粒片が10個を超えないこと。
(ｂ) 正味重量 600ｇ (21.4オンス) 当り穂軸片が１cm３ を超えないこと。
(ｃ) 正味重量 600ｇ (21.4オンス) 当り皮が７cm２ (1.1平方インチ) を超えないこと。
(ｄ) 正味重量 28ｇ (１オンス) 当りトウモロコシの毛が 150mm (６インチ) を超えないこと。
(ｅ) 規定のサンプルを広げた場合、その円の直径の平均が30.5cm (12インチ) を超えない粘ちょう性を有すること。但し、洗浄・水切りずみの材料が、20％を超えるアルコール不溶性固形分を含有する場合は、規定のサンプルを広げてできる円の平均直径は 25.4cm (10インチ) を超えないものとする。
(ⅲ) (ａ) 本 sectionの paragraph (b)(2)に規定の方法にてテストを行った場合、全粒コーン (本 sectionの paragraph (a)(2)(ⅰ))のアルコール不溶性固形分の重量は、水切り重量の27％を超えない。
(ｂ) 本 sectionの paragraph (b)(3)に規定の方法にてテストを行った場合、クリーム状コーン (本 sectionの paragraph (a)(2)(ⅱ))の洗浄・水切りずみの材料のアルコール不溶性固形分の重量は、当該材料の重量の27％を超えない。
(２) 本 sectionの paragraph (b)(1)に言及の全粒コーン (本 sectionの paragraph (a)(2)(ⅰ))のテスト方法は以下の通り。
(ⅰ) 容器の総重量を求める。開缶し、缶の内容物を、予め計量した U.S. No.8 円形篩の上にひろげて置く。容器の内容物の量が 1.36kg(３ポンド１未満の場合は、直径20.3cm (８インチ) の篩を使用し、1.36kg (３ポンド) 以上の場合は、直径 30.5cm(12インチ) の篩を使用する。篩の底はすき網で、“Official Methods of Analysis of the Associationof Official Analytical Chemists”第13版 (1980) 表Ⅰ “Nominal Dimensions of Standard Test Sieves (U.S.A Standard Series)”の見出し “Definitions of Terms and Explanatory Notes”( ここに言及することにより本連邦規則の一部となる) に規定の “Definitions of Terms and Explanatory Notes”に記載のある篩に関する規格に合致する。写しは、AOAC INTERNATIONAL （481 North Frederick Ave., suite 500, Gaithersburg,MD 20877）にて入手、もしくは国立公文書記録管理局（NARA）にて閲覧できる。NARAに本資料の利用について問い合わせるには、202-741-6030に電話するか、 http://www.archives.gov/federal-register/code-of-federal-regulations/ibr-locations.htmlへアクセスされたい。 篩上の材料を動かさずに、当該篩を17〜20度に傾け、水切りをする。水切り開始後２分で篩と水切りをした材料の重量を測定する。重量をグラム (オンス) で記録し、篩の重量を差し引くと水切り重量となる。空になった容器を乾燥させた後、計量し、総重量より差し引き、正味重量を求める。正味重量のうちの水切りをしてでた液体のパーセントを求める。
(ⅱ) 水切り材料を篩から平らなトレイに移し、厚さが均等になるように広げる。茶色もしくは、黒色に変色した粒もしくは粒片を取り除かずに数え、水切り重量 400ｇ (14オンス当りの数を算出する。長さ12.7mm (１／２インチ) を超えるトウモロコシの毛、皮、穂軸、コーン以外の材質を取り除く。トウモロコシの毛の全長を測り、水切り重量28ｇ (１オンス) 当りのトウモロコシの毛の長さを算出する。皮を平らに伸ばし、総面積を測り、水切り重量 400ｇ (14オンス) 当りの皮の面積を算出する。 0.1cm３ の単位で体積が測定可能な目盛り付きシリンダに、計量した水を入れ、その中に全ての穂軸片を入れる。体積の増加分を穂軸の総体積とし、水切り重量 400ｇ (14オンス) 当りの穂軸の体積を算出する。
(ⅲ) トウモロコシの毛、皮、穂軸、その他コーンではない材質 (たとえば、こしょう等) を取り除いた水切りコーンの代表サンプル 100ｇを粉砕する。粉砕を容易にするため同量の水を使用する。水切りをしたコーン約10ｇに相当する粉砕材料の一部を0.01ｇの単位まで秤量し、 600cm３ ビーカーに入れる。80％ (容量比) アルコール溶液 300cm３ を添加、撹拌し、ビーカーにカバーを施し、沸騰させる。30分間ゆっくり煮る。ブラナー漏斗に、予め計量した濾紙をセットする。濾紙の大きさは、漏斗の側面端より12.7mm (１／２インチ) 以上出るものとする。濾紙の事前の準備としては、平底皿に置き密閉カバーを施し100 ℃にて２時間乾燥させ、デシケーター中で冷却し、直ちに 0.001ｇの単位まで秤量する。濾紙を漏斗にセットした後、吸着させ、ビーカーの内容物を漏斗に移す。材料が、紙の端よりこぼれないよう注意する。濾紙上の材料を80％ (容量比) アルコール溶液にて洗浄し、洗浄液が無色透明になるまで続ける。濾紙を成分ごと、濾紙準備に使用した皿に移す。皿にはカバーを施さず、換気の良いオーブンにて 100℃で２時間当該材料を乾燥させる。皿にカバーを施し、デシケーター中で冷却し、その後直ちに 0.001ｇの単位まで秤量する。この重量より、即に計量してある皿、カバー、濾紙の重量を差し引く。残りのパーセントを算出する。
(３) 本 sectionの paragraph (b)(1)に言及のクリーム状コーン (本 sectionの paragraph (a)(2)(ⅱ))のテスト方法は以下の通り。
(ⅰ) 容器を68°Ｆ〜85°Ｆの温度に最低24時間保つ。総重量を求め、容器を開け、内容物を鍋に移し、泡が中に入らないようにして十分混合する。 (１個の容器の正味含有量が 510ｇ(18 オンス) 未満の場合は、総重量を求め、必要最低限の個数の容器を開け、 510ｇ (18オンス) になるように容器の内容物を混合する。) 漏出防止のために、研磨ずみの水平のプレート上に置いてある中空円錘台状容器一杯まで満たす。当該円錘台容器の底面内径は7.62cm (３インチ) 、上面内径は5.08cm (２インチ) 、高さは 12.30cm (４ 27/32インチ) 。 当該円錘台容器が一杯になれば直ちに垂直方向に持ち上げる。円錘台容器を持ち上げた30秒後に、プレート上にサンプルが占める円形状の区域の最大径及び最小径を求める。内容物を取り出した容器を乾燥させ、計量し、総重量より当該重量を引き、正味重量を得る。
(ⅱ) プレート、円錘台容器、鍋より、本 sectionの paragraph (b)(2)(ⅰ) に規定の U.S. No.8 篩に材料を移す。容器の内容物の量が 1.36kg(３ポンド) 未満の場合は直径 20.3cm (８インチ) の篩を使用し、1.36kg (３ポンド) 以上の場合は直径 30.5cm(12インチ) の篩を使用する。篩を鍋の中に入れる。篩の上端の 9.53mm(３／８インチ) 〜 6.35mm(１／４インチ) のレベルまで水を添加する。上下及び円運動作りより30秒間篩より材料を静かに洗い落とす。水を取り替えて再び洗浄する。鍋より篩を取り出し、２分間傾けて、水を切る。
(ⅲ) U.S. No.8 篩上の残留材料中の茶色、もしくは黒色に変色している粒もしくは粒の片を取り除かずに数え、正味重量 600ｇ (21.4オンス) 当りの数に換算する。長さ12.7mm (１／２インチ) を超えるトウモロコシの毛、皮、穂軸、コーン以外の成分 (こしょう等) を取り除く。トウモロコシの毛の全長をはかり、正味重量28ｇ (１オンス) 当りのトウモロコシの毛の長さに換算する。皮を平らに伸ばし、総面積をはかり、正味重量 600ｇ (21.4オンス) 当りの皮の面積に換算する。0.1cm３の単位で体積が測定可能な目盛り付きシリンダに、秤量した水を入れ、その中に全ての穂軸片を入れる。容積の増加分を穂軸の総体積とし、正味重量 600ｇ (21.4オンス) 当りの穂軸の体積を換算する。U.S. No.8 篩上の残留材料より代表サンプル 100ｇを取り (当該材料が 100ｇ) 未満の場合は全てを使用する) 、本 sectionの paragraph (b)(2)(ⅲ) に規定の全粒コーンのアルコール不溶性固形物を求める。
(４) §155.3(b)に規定する通り適合性を判定する。
(５) 缶詰コーンの品質が本 sectionの paragraph (b)(1)に規定の基準に満たない場合、本章§130.14(a)に規定の基準以下の品質の記述を、そこに規定する方法及び形式にてラベルに施すものとする。但し、缶詰コーンの品質が本 sectionの paragraph (b)(1)(ⅰ) (ａ)から(ｄ)もしくは本 sectionの paragraph (b)(1)(ⅱ)(ａ)から(ｅ)に規定する品質要因の一項目のみに関して基準以下である場合は、２行目の当該基準以下であるとする一般的な記述の代わりに、本 sectionの paragraph (b)(1)で、缶詰コーンが満たしていない該当区分名称の後ろに規定される新たな一行「良質食品高級品ではない」という記述を入れることができる。
(ⅰ)(ａ)もしくは (ⅱ)(ａ) “Excessive discolored kernels (変色した穀粒過多)”
(ⅰ)(ｂ)もしくは (ⅱ)(ｂ) “Excessive cob(穂軸過多)”
(ⅰ)(ｃ)もしくは (ⅱ)(ｃ) “Excessive husk (皮過多)”
(ⅰ)(ｄ)もしくは (ⅱ)(ｄ) “Excessive silk (トウモロコシの毛過多)”
(ⅱ)(ｅ) “Excessively liquid (液体過剰)”
(ｃ) 容器の充填
(１) 缶詰コーンの容器の充填基準は
(ⅰ) 真空パックコーンを除き、コーン材料及び包装充填液の充填量は、本章§130.12(b)に規定の容器の充填の一般的方法により測定し、容器の総容量の90％以上であるものとする。
(ⅱ) 全粒コーンに関しては、§155.3 に記述の方法にて求めたコーン材料の水切り重量が容器の水容量の61％以上であるもとする。
(２) §155.3(b)に規定の通り適合性を判定する。
(３) 缶詰コーンが、本 sectionの paragraph (c)(1)及び(2)に規定の容器の充填基準を満たさない場合、本章§130.14(b)に規定の基準以下の充填の一般的記述をそこに規定の方法及び形式によりラベルに行うものとする。
　
〔42 FR 14449, Mar. 15, 1977, 45 FR 43398, June. 27, 1980 にて改正；47 FR 11831,11832, Mar. 19, 1982；49 FR 10101, Mar. 19, 1984; 54 FR 24895, June 12, 1989, 58 FR 2882, Jan. 6, 1993; 63 FR 14035, Mar. 24, 1998〕