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公益財団法人 日本食品化学研究振興財団
FDA 21CFR(仮和訳)

110  食品の製造、包装及び保持における現行GMP
建物及び設備

§37  衛生設備および衛生管理

§110.37 衛生設備および衛生管理
 
各工場は、適切な衛生設備を備えていなければならない。これには下記のものを含んでいなければならないが、これだけに限るものではない。
(a) 給水。 給水は、意図する作業に十分な量で、適切な水源より引いたものでなければならない。食品、食品接触面に接触する水は全て安全かつ適切な衛生水質でなければならない。食品の加工、装置・器具・食品包装剤の洗浄、従業員の衛生設備用として適温・適圧の水道水が必要な場所ではこれが備えられなければならない。
(b) 配管。 配管は適切な大きさ、設計で、以下の目的のために適切に設置、維持されなければならない。すなわち、
(1) 工場内の必要な場所まで十分な量の水を運ぶ。
(2) 下水、液体廃棄物を適切に工場から運搬する。
(3) 食品、給水、装置あるいは器具の汚染源となったり、不衛生な状態を作るのを避ける。
(4) 床を浸床式の洗浄方法で洗浄したり、通常の運転によって、水やその他の廃液が床に流出、放出される場所全てには、適切な床排水設備を設ける。
(5) 廃水、下水を放出する配管システム、食品あるいは食品製造用の水を運ぶ配管システムからの逆流、システム間の交差がないようにする。
(c) 下水処理。 下水処理は、適切な下水システムで行う。あるいはその他の適切な方法を通じて処理しなければならない。
(d) 便所 (洗面所) 設備。 各工場は、従業員のために適切なかつ近い場所に便所 (洗面所) 設備を設けなければならない。この要件は、以下のことを実行することによって達成できる。
(1) 設備は衛生的な状態に維持する。
(2) 設備は常によく手入れしておく。
(3) 自動的に閉まるドアにする。
(4) 空気を媒体として汚染されるような食品が露出している方へは開かないドアにする。
但し、このような汚染を防止する別の方法が講じられている場合は除く (二重ドア、送気システムなど) 。
(e) 手洗い設備。 手洗い設備は適切かつ便利で、適温の水道が備えられていなければならない。また、この要件は以下項目を用意することにより達成することができる。
(1) 従業員が手を洗ったりまた/もしくは消毒したりする衛生習慣が求められる工場の各場所では、手洗い設備と必要な場合は消毒設備。
(2) 効果的な手洗い、消毒薬品。
(3) 衛生タオル又は適切な乾燥サービス。
(4) 洗浄、消毒した手が再汚染されないように設計、組み立てた水量制御弁等の装置、備品。
(5) 作業開始前、仕事の中断の後、手が汚れたり汚染された時に手を洗ったり、あるいは消毒するように、非保護食品、非保護食品包装材、食品接触面を取り扱う従業員を指導するわかりやすい表示。表示には、加工室や、その他従業員が上記の食品、食品包装材、食品接触面を取り扱う可能性のある場所全てに貼ることができる。
(6) 食品の汚染を防止する方法で組み立て、維持されるゴミ入れ。
(f) ごみおよび廃棄物処理。 ごみおよび廃棄物は、臭いの発生を抑え、廃棄物が害虫類を誘致したり、隠れ場所、繁殖場所にならないように、又、食品、食品接触面、給水、地表面の汚染を防止するように、運搬、保管、処理しなければならない。