公益財団法人
日本食品化学研究振興財団
FDA 21CFR(仮和訳)
180 追加研究期間中、暫定ベースで食品中に使用、もしくは接触が許可されている食品添加物
特定の食品添加物に対する特定要件
§22 アクリロニトリルコポリマー
§180.22 アクリロニトリルコポリマー
アクリロニトリルコポリマーは、以下に規定された条件に従って、食品に接触して使用することが意図されている物品、もしくは物品の成分として、暫定ベースで、安全に使用することができる。
(a) 完成食品に接触する物品の、アクリロニトリルモノマーの抽出限度は、“Gas-Solid Chromatographic Procedure for Determining Acrylonitrile Monomer in Acrylonitrile-Containing Polymers and Food Simulating Solvents”という名称の分析方法により決定される。これはここに言及することにより本連邦規則の一部となる。資料はFDA食品安全応用センター(HFS−200)(
5100, Paint Branch Pkwy., College Park, MD 20740
) にて入手可能、また、国立公文書記録管理局(NARA)にて閲覧できる。NARAに本資料の利用について問い合わせるには、202-741-6030に電話するか、
http://www.archives.gov/federal-register/code-of-federal-regulations/ibr-locations.html
へアクセスされたい。
(1) 表面比で食品接触面1in.
2
当り10 ml 以上の容積を有する使い捨て品の場合、意図される使用条件に適する食品模擬溶媒 (food-simulating solvents) で、 120゜Fにて、平衡に達するまで抽出して 0.003mg/in.
2
。
(2) 表面比で食品接触面1in.
2
当り10 ml 未満の容積を有する使い捨て品の場合、意図される使用条件に適する食品模擬溶媒で、 120゜Fにて、平衡に達するまで抽出した時、容器容積を基準として計算して 0.3 ppm。
(3) 繰り返し使える物品の場合、意図される使用条件に適する食品模擬溶媒と温度で、初回バッチ使用時に抽出して 0.003 mg/in.
2
。
食品模擬溶媒とは、適宜、蒸留水8%もしくは50%のエタノール、3%の酢酸、n−ヘプタンか適切な油脂であること。
(b) 必要な場合は、アクリロニトリルコポリマーの製造において使用される、アクリロニトリル/メルカプタン複合体に関する制限を規定するために、アクリロニトリルコポリマーの使用を許可する現行規則を改正しなければならない。かかるコポリマーは、可逆アクリロニトリル/メルカプタン複合体を含有し、繰り返し使用する条件以外で使用される場合、食品に接触する物品に含まれる、複合体の組成と量を求めるために検査されなければならない。かかる検査においては、加水分解剤として、3%酢酸を使用し、 100゜F、 160゜F、 212゜Fにおける複合体の分解率を求めなければならない。アクリロニトリルモノマー、アクリロニトリル/メルカプタン複合体、アクリロニトリルオリゴマーの量、複合体およびアクリロニトリルの移行量を求めるために使用する分析方法の説明、およびかかる分析方法が妥当なものであるかどうかの研究は、正当な理由があり、食品医薬品局により延長が認められる場合を除き、1977年6月9日までに同局の食品安全性応用栄養センター(HFS-200)(
5100, Paint Branch Pkwy., College Park, MD 20740
)へ提出しなければならない。“Determination of β-Dodecyl-mercaptopropionitrile in NR-16R Aqueous Extracts” および “Measurement of β-(2-Hdroxyethylmercapto) Propionitrile in Heptane Food-Simulating Solvent”という名称のn−ドデシル−メルカプタン、n−オクチル−メルカプタン、および2−メルカプトエタノールのアクリロニトリル複合体の量を求める分析方法は、ここに言及することにより本連邦規則の一部となる。資料は、FDA食品安全性応用栄養センター(HFS-200)(
5100, Paint Branch Pkwy., College Park, MD 20740
)にて入手可能、あるいは国立公文書記録管理局(NARA)にて閲覧できる。NARAに本資料の利用について問い合わせるには、202-741-6030に電話するか、
http://www.archives.gov/federal-register/code-of-federal-regulations/ibr-locations.html
へアクセスされたい。
(c) 繰り返し使用することが意図される、完成食品に接触する物品に対して、以下のデータが与えられねばならない。
(1) 意図される使用条件に適する溶媒と温度による、初回バッチ使用時の移行物質、およびその定量的値。
(2) 意図される使用条件に適する溶媒と温度により、平衡に達するまで抽出した時の移行物質、およびその定量的値。
(3) 初回バッチ時、平衡テスト時、および食品接触面の推定寿命を越えて扱われる食品の容積および/あるいは重量に関するデータ。
(d) アクリロニトリルコポリマーがポリマーシステムの微量成分にすぎない場合は、アクリロニトリル成分が 100%移行するとして行った計算を、アクリロニトリルコポリマーの継続的安全使用を裏付けるものとして本 sectionの paragraph (a)、(b)および(c)の要件のかわりに提出することができる。
(e) 1976年9月13日以前に、関係者は、FDA局長に、アクリロニトリルコポリマーの安全な使用条件を設定するために適切かつ十分な毒性飼養研究が行われたか、まもなく行われることを立証しなければならない。アクリロニトリルコポリマーの毒性研究は以下のことを含まれなければならない。
(1) 哺乳類、できれば、子宮において化学物質の作用を受ける動物の終生飼育研究
(2) 実験試薬の経口投与による多世代繁殖研究
(3) 催奇形成試験および突然変異誘起性試験
(4) 非げっ歯類による亜急性経口毒性試験
(5) アクリロニトリルモノマーとシアン化物イオンの相乗毒性試験
(6) 青酸の慢性毒性に関する文献調査。アクリロニトリルコポリマーから抽出されるアクリルアミドの量に関する資料も提出されなければならない。
検査のプロトコルは、検討のため、FDA食品安全性応用栄養センター(HFS-200) (
5100, Paint Branch Pkwy., College Park, MD 20740
) に提出するべきである。
(f) アクリロニトリルコポリマーは、本章 Part 174 〜179 、もしくは§181.32において、認可されている場合のみ、食品に接触して使用することができる。但し、1976年6月14日以前に使用されていたアクリロニトリルコポリマーの、他の使用法は下記の条件下で継続することができる。
(1) 1976年8月13日以前において、本章§181.32もしくは本章 Part 174 〜179 によって認可されていない方法によるアクリロニトリルコポリマーの使用法のそれぞれは、FDA食品安全性応用栄養センター(HFS-200) (
5100, Paint Branch Pkwy., College Park, MD 20740
) へ提出する通知の内容でなければならない。かかる通知には、本添加物の使用が既に認可されていたと使用者が確信していたもととなる、条項や文書等の根拠についての説明を示さなければならない。食品医薬品局長は米国官報の通知により、本 paragraphに従わないアクリロニトリルコポリマーの使用を同定しなければならない。これらの使用は以後、食品添加物としては許可されず違法となる。
(2) 本 sectionの paragraph (f)(1)に従うアクリロニトリルコポリマーの使用は、期間の延長が正当な理由により、食品医薬品局に認められる場合を除き、1976年12月13日以前に、本章§171.1 に従って提出される申請書の内容でなければならない。期間延長の申請書は、本章 Part 2 の要件に従って提出されなければならない。申請書が、全部あるいは部分的に否認された場合、かかる否認に従う使用は以後、食品添加物としては許可されず違法となる。
(3) 本 sectionの paragraph (f)(1)に従うアクリロニトリルコポリマーの使用は、本 sectionの paragraph (a)に記載されたアクリロニトリルモノマー抽出限界に適合し、本 sectionの paragraph (b)の要件に従わなければならない。
(g) 本 sectionの要件に加えて、アクリロニトリルコポリマーの使用は、本 Part の他の規則のなかの全ての該当要件に従わなければならない。
〔42 FR 14636, Mar. 15, 1977, 47 FR 11850, Mar. 19, 1982にて改正 ; 54 FR 24899, June 12, 1989; 61 FR 14246, Apr. 1, 1996〕