公益財団法人
日本食品化学研究振興財団
FDA 21CFR(仮和訳)
172 食品に直接添加するために許可された食品添加物
多目的添加物
§840 ポリソルベート80
§182.840 ポリソルベート80
食品添加物ポリソルベート80 (polyoxyethylene (20) sorbitan monooleate) は、無水ソルビトールのオレイン酸部分エステルのポリオキシエチレンエーテルと関連化合物から成る混合物であり、下記の条件に従って食品に安全に使用できる。
(ａ) 本添加物はオレイン酸 (通常、関連脂肪酸を含む) とソルビトールを反応させて、最高酸価 7.5、最大含水量 0.5％の生成物をつくり、これを酸化エチレンを反応させて生成する。
(ｂ) 本食品添加物は下記の規格に適合する。
けん化価 ………………………… 45−55
酸価 ………………………… ０−２
ヒドロキシル価 ………………………… 65−80
酸化エチレン含量 ………………………… 65−69.5％
(ｃ) 本添加物は下記の用途に使用する、または使用することを目的とする。
(１) アイスクリーム、冷凍カスタード、アイスミルク、フルーツシャーベット、及び規格外冷凍デザートの乳化剤として、単独で、又はポリソルベート65と組合わせて使用する。
単独、組合わせいずれの場合も、最大添加量は完成冷凍デザートの 0.1％を超えない。
(２) イースト消泡剤の配合に際し使用する。この場合、最大添加量は完成イースト消泡剤の４％以下とし、これを用いてつくったイーストに含まれる本添加物の最大含量は４ppm 以下である。
(３) ピクルス、及びピクルス製品の可溶化剤、分散剤として使用する。この場合、最大添加量は 500ppm 以下である。
(４) 下記のものに可溶化剤、分散剤として使用する。
(ⅰ) 脂溶性ビタミンを含有せず、カゼインカルシウムを含有するビタミンミネラル製剤。ポリソルベート80の最大摂取量は、製剤の一日当たりの推奨服用量に対して、 175mg以下とする。
(ⅱ) カゼインカルシウムを含有しないビタミン製剤、ビタミンミネラル製剤中の脂溶性ビタミン。ポリソルベート80の最大摂取量は、製剤の一日当たりの推奨服用量に対して、300mg以下とする。
(ⅲ) カゼインカルシウム、脂溶性ビタミンをいずれも含有するビタミンミネラル製剤。ポリソルベート80の最大摂取量は、製剤の一日当たりの推奨服用量に対して、 475mg以下とする。
(５) 塩化ナトリウムの粗粒結晶を製造する際の界面活性剤として使用する。完成塩化ナトリウム中の最大含量は 10ppm以下である。
(６) 特殊食餌食品中の食用油脂乳化剤として使用する。この場合、ポリソルベート80の一日当たりの摂取量が 360mgを超えないように使用指針を明記する。
(７) 香辛料を加えたグリンピース缶詰中のディル油の可溶化剤、分散剤として 30ppm以下で使用する。
(８) 食品用のショートニングおよび食用油の乳化剤として、単独で、又はソルベート60と組合わせて下記の通りに使用する。ただし、法第 401節に基づく同定規格によって本添加物の使用が認められた場合。
(ⅰ) 単独で使用する場合、重量比で完成ショートニング、又は食用油の１％以下の量を使用する。
(ⅱ) ポリソルベート60と組合わせる場合、ポリソルベート80が１％以下、ポリソルベート60が１％以下であれば、どのような組合わせでもよい。但し、その総量が完成ショートニング、又は食用油の１％を超えてはならない。
(ⅲ) 本 sectionの paragraph(d)の要件に準拠する表示を行うのであれば、ショートニング、又は食用油のプレミックス濃縮物は本 section paragraph(c)(8)(ⅰ)及び(ⅱ)に規定する１％限界を超えてもよい。
(９) 食用油ホイップドトッピングの乳化剤として、単独で、又は次のいずれかひとつ、あるいはその組合わせとともに使用する。
(ⅰ) ソルビタンモノステアレート
(ⅱ) ポリソルベート60
(ⅲ) ポリソルベート65
この場合、最大添加量は重量比で完成食用油ホイップドトッピングの 0.4％以下とする。
(１０) 家禽抜羽毛用湯浴の湿潤剤として使用し、その後飲料水で水洗する。湯浴中の本添加物濃度は0.0175％以下である。
(１１) ゼラチンデザート、及びゼラチンデザートミックスの分散剤として、乾燥重量換算で 0.082％以下の量を使用する。
(１２) 栽培者、又は散布者が生育中の作物に分散する直前に、除草剤用、及び作物生育抑制剤用希釈剤に添加すると助剤として使用するこの使用によって生じる残留物は許容量規制から免除される。この用途に使用する、または使用することを目的とする場合、本添加物は本 sectionの paragraph(d)(1)の規制を受けない。
(１３) 本章§§133.128, 133.131で各々同定されたカッテージチーズ、及び低脂肪カッテージチーズ用クリーミングミックスの製造時に使用する消泡剤として使用する。添加量は重量比で完成製品の0.08％以下である。
(１４) バーベキューソース用天然着色料、及び人工着色料の界面活性剤、湿潤剤として使用する。添加量は重量比でバーベキューソースの 0.005％以下である。
(ｄ) 本添加物の安全使用を確実にするために、法に要求される他の情報に加えて、
(１) 本添加物、及び中間プレミックスのラベルに下記の事項を明記すること。
(ⅰ) 添加物名
(ⅱ) 中間プレミックス中の本添加物の濃度、又は強度についての説明。
(２) ラベル、又は表示には、本 sectionの paragraph(c)に記載の制限に適合する最終製品を得るための適当な使用指針を明記すること。
〔42 FR 14491, Mar. 15, 1977, 43 FR 2871, Jan. 20, 1978 にて改正; 45 FR 58835, Sept. 5, 1980; 46 FR 8466, Jan. 27, 1981〕